101話 ページ1
宏太side
裕翔が出て行ってから5分くらい時間を潰して、ゆっくりカーテンを開ける
薮「慧〜」
伊「宏太…、来たんだ」
薮「今日は来るって言ったろ？」
伊「…そうだったね」
鼻の下まで布団を被って、窓の方を向いたまま動かない
顔くらい見せてくれよ…
薮「どうした？調子悪い？」
伊「別に」
薮「なんだよ、ご機嫌斜めだな」
伊「貧血っぽいだけ」
薮「…そっか。洗濯物は？」
伊「そこ」
薮「もうちょっと綺麗に畳んだりできないもんかな…」
伊「いいでしょ、どうせ洗うんだから」
薮「いいけどさ」
洗濯物入れ代わりの大きめのトートバッグ
使った形跡のあるタオルと、下着とパジャマが無造作に入っている
持って来た着替えを棚にしまって、空になったカバンに洗濯物を入れた
薮「相葉先生は？」
伊「さっき来た。抗凝固剤変えるから、あとで血液検査するって」
薮「ん〜。それだけ？」
伊「あと…、今日はエコーとX線するって」
薮「ふぅん」
相葉先生から、手術の話とかされないのかな
慧が倒れた日に俺と光が話を聞いたきり、相葉先生からその話をされていない
手術を受けるなら早いほうがいいはずなのに…
伊「…けほ…、ゲホゲホっ……ッケホ…」
体を丸めて、苦しそうに顔を歪める
胸元に手を当てて咳き込む慧の背中をしばらく摩っていると、相葉先生が銀色のトレーを持って病室に入って来た
薮「先生、」
相「お、宏太。ちょっと脈乱れてるみたいだから薬入れような。咳しすぎて苦しくなっちゃったのかな〜」
元々慧の腕に繋がっていた点滴のつなぎ目に、相葉先生が注射で薬を入れて行く
点滴の管を通して慧の体に薬が入ると、すぐに表情が柔らかくなった
薮「慧…大丈夫か？」
伊「……ん…、へぇき…」
慧の胸に繋がった心電図は、枕元にあるモニターだけじゃなくてナースステーションにも繋がっている
だから慧の心拍に何か異常があったら、ナースコールを押さなくても看護師さんに気付いてもらえるんだ
本当だったら今の処置も看護師さんが来てくれればいいんだけど、わざわざ自分が飛んで来てくれるのが相葉先生のいいところ
慧の胸に聴診器を当てて、もう大丈夫だねって笑ってくれた
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わらびもち(プロフ) - このお話がすきで、伊野尾さんが弱るのが好きすぎて、何回も読み直したりしていたのでとても更新嬉しいです！！これからも応援しています、、、！！ (2021年1月9日 17時) (
レス) id: 271deec22e (このIDを非表示/違反報告)
みるみるみるきー(プロフ) - 更新、すごく嬉しいです。 (2020年9月25日 16時) (レス) id: a47283bf22 (このIDを非表示/違反報告)
あひる(プロフ) - colorfulさん» ありがとうございます！！更新しないままお待たせして本当にすみません…。まだまだ続く予定ですので、これからも楽しみにしていただけたら嬉しいです！ (2019年10月9日 22時) (レス) id: 859447dd16 (このIDを非表示/違反報告)
colorful(プロフ) - 本当にこのお話が好きすぎて更新ワクワクしながら待ってしまうし、沢山更新されてると嬉しすぎて何度も同じページ読んでしまって全然進みません笑 もはやいつまでもこのお話が終わらないで欲しいとも思っています笑 応援しています。これからも頑張ってください！！ (2019年10月7日 16時) (レス) id: a5293a7f37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あひる
| 作成日時：2019年8月13日 10時
