第2話 失われたあの時 ページ4
時:「時のオーブとは失われた時の化身が
はるかいにしえよりつむぎつづけた
ロトゼタシアの時のけっしょう。
その時のオーブをこわすことでじくうの
ながれがみだれ、すべてが過去にまきもど
るのです」
時の番人は再びこちらを振り返り、じっと
シアンたちを見下ろす。
時:「なかまをよみがえらせたければ、せかいの
時をたちきらなければならない。
失われた時をもとめる………。
あなたたちがしようとしているのは
せかいにとっておおきなせんたくなのです」
「なるほど…失われたものの復活。
それは失われた時をも求める、ってこと…か」
セー:「お姉さまを復活させるには
この世界ごと時を巻き戻すことになる……」
ロウ:「世界ごと過去に戻る……もしかすると…
いや、しかし…。もし…もしその話が本当
だとしたら…」
ロウは何やらブツブツとひとりごちると
ゆっくりと顔をあげて呟いた。
ロウ:「大樹が落ちたあの日より前に戻り、
ウルノーガの悪しき野望を食い止める
ことができるのではないか?」
「!」
ロウの言葉に全員が彼に注目する。ロウはついに
確信めいたように両手を握って語る。
ロウ:「そうすればベロニカだけじゃない……。
あの日失われたロトゼタシアのすべてを
こんどこそ救えるかもしれんぞい!!」
「失われたもの…すべてを、救う…!」
シアンは思わず片手で拳を握り、それを
もう片方の手で包んで胸に強く押し当てる。
…あの時、私が救えなかったものすべてを
ベロニカを…もう1度取り戻せる…!
私が…一生をもってしても償えない大きな罪。
それを…
時:「おそらく……いまこの時をつむいでいる
いちばんあたらしいオーブをこわして
しまえば……あなたたちがのぞむ…
せかいがやみにおおわれるちょくぜんに
もどることができるかもしれません」
グレ:「もし……世界の命運を分けたあの日に戻り
ウルノーガをこの手で止められるの
なら……。俺は喜んで過去に戻るぞ!」
「!…グレイグ」
彼の名を呼べば彼は緩く微笑んでシアンを
見下ろした。
そんな2人の姿に他の皆も大きく頷いてみせる。
しかし、時の番人が次に発した言葉に思いがけず
全員が固まった。
時:「……ざんねんですが、あなたたちぜんいんが
過去にいくことはできません」
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汐乃(プロフ) - ルビスさん» ありがとうございます!少し更新が遅めになりますが…頑張ります! (2017年9月5日 1時) (レス) id: 606c0a317c (このIDを非表示/違反報告)
ルビス(プロフ) - シナリオ、キャラクターにとても好感が持てました続きを毎日楽しみにしています!頑張って下さい!! (2017年9月4日 3時) (レス) id: 0261b564cd (このIDを非表示/違反報告)
汐乃(プロフ) - はちみつ恋風味さん» そのように評価していただきありがとうございます!このような駄文ですがそう言って貰えると、とても嬉しいです! (2017年8月30日 4時) (レス) id: 606c0a317c (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ恋風味(プロフ) - 面白いです、原作に沿ってストーリーを進めている展開にドキドキしながら読ませていただいています。わたしもホメロス好きなので救っていただいて嬉しいです!更新待っています(*^_^*) (2017年8月29日 17時) (レス) id: 8fdbcc3360 (このIDを非表示/違反報告)
汐乃(プロフ) - ポテコさん» ご指摘ありがとうございます!すぐさま訂正させていただきました! (2017年8月28日 22時) (レス) id: 606c0a317c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りまるま | 作成日時:2017年8月27日 10時