第22話 宴 ページ24
ﾃﾞﾙ:｢よくぞ参った｡勇者シアンよ｡
こうしてそなたを再び迎え入れることができて
嬉しく思うぞ｣
シアンたちは意識のないホメロスをとある場所に預け､王に招待されたようにデルカダール城の玉座を訪れていた｡
そして現在は玉座に御座す王より歓迎のお言葉を賜っている､というところだ｡
ﾃﾞﾙ:｢ホメロスにたぶらかされたわしは､長い間
勇者こそ災いを呼ぶ悪魔の子だと思い込んで
きたが……｡シアン､よくぞホメロスを討ち果たし､我が娘マルティナを見つけてきてくれた｡
おかげでようやく目が覚めたぞ｣
｢有り難きお言葉の数々…このシアン､
光栄の極みでごさいます｣
シアンは恭しく頭を垂れる｡
ﾃﾞﾙ:｢よいのだ｡面を上げよシアン｡
それからおぬしに会わせたい相手がいるのだ｡
のう?グレイグよ………｣
ｸﾞﾚ:｢はっ｣
グレイグは玉座の間の扉へと近づき､その扉を大きく開く｡
そこには幼馴染であるエマと養母であるペルラがいた｡
｢!…エマ､母さん!｣
ｴﾏ:｢っ……シアン…シアン!｣
ﾍﾟﾙ:｢…ああ､シアン｣
この世界でもどうやらイシの村の者を皆殺しにしようとしたホメロスをグレイグが止め､城の中にかくまっていたらしい｡
………どの世界の貴方も…やっぱり､優しいのね｡
…それに比べて私は…エマと母さんは私が
ホメロスを庇ったことを知ったら､どう思うん
だろうか｡
そんなことを心中にだけ秘め､
シアンは母と幼馴染を抱き締めて､その再会を心から喜んだ｡
ﾃﾞﾙ:｢さあ､勇者シアンよ｡急な準備ゆえ
たいしたもてなしもできぬが､今日は存分に
宴を楽しんでくれ｣
｢はい……お言葉に甘えて､そうさせて
いただきます｣
デルカダール王は玉座から立ち上がり､鋭くも
威厳ある声を大きく張り上げた｡
ﾃﾞﾙ:｢皆の者!心して聞け!この日よりシアンを真の勇者と認め､その名を讃えるものとする!｣
勇者シアンさま!万歳!!
勇者シアンさまに栄光あれ!!
玉座の間はそんな兵士達の歓声が暫く響いた｡
その日は夜遅くまで宴が催された｡
ある者は歌い､ある者は踊って､
シアンたちの活躍を讃えた｡
そして､その夜……………｡
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汐乃(プロフ) - ルビスさん» ありがとうございます!少し更新が遅めになりますが…頑張ります! (2017年9月5日 1時) (
レス) id: 606c0a317c (このIDを非表示/違反報告)
ルビス(プロフ) - シナリオ、キャラクターにとても好感が持てました続きを毎日楽しみにしています！頑張って下さい！！ (2017年9月4日 3時) (レス) id: 0261b564cd (このIDを非表示/違反報告)
汐乃(プロフ) - はちみつ恋風味さん» そのように評価していただきありがとうございます!このような駄文ですがそう言って貰えると､とても嬉しいです! (2017年8月30日 4時) (レス) id: 606c0a317c (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ恋風味(プロフ) - 面白いです、原作に沿ってストーリーを進めている展開にドキドキしながら読ませていただいています。わたしもホメロス好きなので救っていただいて嬉しいです！更新待っています（*^_^*） (2017年8月29日 17時) (レス) id: 8fdbcc3360 (このIDを非表示/違反報告)
汐乃(プロフ) - ポテコさん» ご指摘ありがとうございます!すぐさま訂正させていただきました! (2017年8月28日 22時) (レス) id: 606c0a317c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りまるま | 作成日時：2017年8月27日 10時
