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雪、わたしは魚だ







使用人「雪様〜!少しよろしいでしょうか〜!!」

雪「っ!は、はいっ!」







わたしは、慌てて手に持っていた紙を
帯の中に押し込んだ





振り返ると
仏壇の前に座り込んでいる私を
心配そうに見つめてる女の子






使用人「すみません…今少しよろしいですか…?」

雪「もちろんよ?どうしたの?」

「新人の子がこけちゃって」

雪「大丈夫!?ケガは!?」


「ケガはないんですけど

 お客様に持っていくお食事をこぼしてしまって

 着物にお吸い物がかかって…

 新しい着物を頂けないかとお許しを得に着た次第です…」


雪「そーんなこと、聞かなくて大丈夫よ〜笑

 可愛い着物、選んであげてね?」


「はぁ…よかった。本人物凄く落ち込んでて…」







と、話していると
コソコソ歩く音がして
まだとっても若そうな女の子が
濡れた着物を着て私の前に来て勢いよく土下座をした






「すみません雪様っ!わたしこけちゃって…っ…」

雪「待って待って!土下座なんてやめてよ〜っ」





慌ててその子の肩を持って顔をあげさせると
ボロボロと涙がこぼれてる





雪「大丈夫よ笑あのね…








 私も使用人だったころ、こけちゃったことがあるの」

「そう…なんですか?」


雪「でもね、あなたと違うのは

 前任のここのご主人様にお吸い物をかけちゃったってところ」

「ええっ!?ご主人様に!?」

雪「…そう。……とっても優しい人だった」

「あ……。あの、狐に殺された……」








その場にいる全員が仏壇に目をやった





魚様は、殺された

あの7人の狐たちに









雪「でもね?その時ご主人様は怒るどころか

 私にやけどがないか、って心配してくれたの

 それだけじゃなくて、可愛くてきれいな着物をくれたの

 この着物だって、魚様が選んでくれたのよ?

 …この着物は、魚様が着ていた着物なの」








私は今深緑色の着物を着ている
魚様がくれた、大事な宝物







使用人「……とっても優しい人だった

 でも、私たちは魚様の事、よく知らなかった

 何にも教えてくれなかったの」


新人「…とってもいい人だったんですね」


雪「だからね?私も魚様みたいになりたいと思って頑張ったの

 ……なのに、死んでしまったからという理由で私が後任になるなんて」









雪side







・→←〜エピローグ〜



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設定タグ:BTS , ジョングク , ユンギ   
作品ジャンル:ラブコメ
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唐辛子マン(プロフ) - すずさん» それぞれの読者様が、自分の好きなように、自分好みに解釈してもらってはじめて唐辛子の小説は完成するのです。だから曖昧な表現が多いのです…。安心してください!天才ではないけど、これからも頑張る!!!! (2020年6月24日 22時) (レス) id: 6a687c873b (このIDを非表示/違反報告)
唐辛子マン(プロフ) - ソルトさん» 愛してる…だと……。唐辛子、その言葉家宝にします。続編は現代版なのでこっちの小説よりスッと内容が入ってくるかと思いますのでよかったらみてね!!!! (2020年6月24日 22時) (レス) id: 6a687c873b (このIDを非表示/違反報告)
唐辛子マン(プロフ) - 1994218さん» 唐辛子、心から感謝します!!!!めちゃくちゃ小説書いててよかったと思う!!!! (2020年6月24日 22時) (レス) id: 6a687c873b (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - ばかすぎてちゃんとした意味を理解できてないかもしれないですが、締め方も物語も素敵でおもしろかったです !!!天才 !!!すき!!((これからも応援してます~!!! (2020年6月24日 22時) (レス) id: f2d87e825b (このIDを非表示/違反報告)
ソルト - あの…唐辛子マン様…愛してます←唐突 (2020年6月24日 16時) (レス) id: 1cdd664e1a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:唐辛子マン | 作成日時:2020年5月29日 20時

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