狐のお面なんて外せ！2 【完】

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魚「やめろ脱ぐなよ…ばかか…」
YG「バカじゃないよ」




帯を引っ張るユンギの手を掴んで止めさせた

そしたら鋭くて細い目をもっと細めたユンギに睨まれた
右目についた大きな傷がいよいよつながった



魚「なにもそこまでしなくても、あたしはお前の事ちゃんと信用してるから大丈夫だって…」
YG「信用？…何の話？笑」



床にじかに座ってるから結構お尻が痛くなってきた
バカにしたようにくすくす笑うもんだからちょっと対抗心が芽生えたあたし




魚「見なくてもわかる。いいから」
YG「なら見たらもっとわかるよ」




眺めの黒い前髪を揺らしながら着々と帯をほどいて…






魚「ウワァ…」






あたしは自分の手で目を覆った
一瞬だけ見えたユンギの上半身裸の姿
思った通りに傷だらけ

もうわかったわかった…


こんな体勢で服を脱ぐとか飛んだ狼だ
狐じゃないもう



YG「俺、好き。だから、見て欲しい」
魚「多分あたしの好きとお前の隙はすれ違ってると思うぞ〜」
YG「見て」



目を覆ってる自分の手の甲に彼の息が当たってるのが分かる



魚「嫌だ」
YG「じゃあ今度は魚様の番。おかお、みせて」
魚「……………………」



あたしが顔を見せたら狐たちの猛攻は止まるだろうか
そうならばいっそのこと顔を晒した方が楽かもしれない



YG「おお…？」
魚「…顔を見せるから、二度とあたしへの猛攻をするな」



目を閉じたまま自分の口の覆いに手をかけた
そしてそのままの勢いで外す




YG「…はぁ、綺麗じゃん」




瞼の向こう側で何となくユンギがあたしの顔に近づいて来たのが分かる




魚「狐内で喋ってくれるのは構わないが、使用人にはあたしの顔の事、喋るなよ？」
YG「俺達だけのものだから、当たり前だよ。…ほら、ちゃんと目開いて」
魚「お前が着物着てるなら目を開いてやってもいいけど」




あたしがそう言うと、目の前から衣擦れが聞こえてくる
…大人しくしてくれてるところが末っ子ジョングクとの違いか笑




YG「ほら…ちゃんと俺達に見せて」
魚「俺達ってなにを…」








　「ね？言ったでしょ…？」








目を開いて後悔した









　「ほんとだ」




　「ほんと…」




　「かわいいね…」




　「綺麗だね…」




　「美しい…」









男達が


6人の男たちがドアの隙間からこちらを覗いている



そのうちの一つの顔は忘れない、テヒョンの顔…









魚「化け狐…」

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