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魚「ひぃっ…」
着物の奥の方に小さくなって隠れてた魚様
その腕を掴んでクローゼットの外に引きずり出した俺
勢いあまって引っ張りすぎて
バランスを崩した魚様が俺の着物にしがみついて来た
YG「何で隠れたりしたんだよ」
魚「怖すぎる！！！！」
YG「しっ！…声が大きい」
魚様の腕をつかんだまま静かにクローゼットを閉めた俺
魚様はその間にも逃げようと俺の手を引きはがしてくる
魚「覗き見して悪かった…」
床にぺしゃんこになって座り込んでる魚様
いつもの着物じゃなくて寝巻用の浴衣だ
YG「いつから見てたの？」
俺はそんな彼女を真上から見下ろして首を傾げた
さっきまで窓から差し込んでた月の光が雲に隠れて
部屋の中が段々と真っ暗になっていく
魚「いやそれは……」
YG「みんながいる時から見てたのか」
魚「……」
YG「それとも俺とグクが二人きりになってから？」
お面が当たりそうになるぐらいまで俺は顔を近づけた
残念なことに、魚様は今も口の覆いをつけてる
寝るときまでつけてるなんて…
魚「あたしが見始めてすぐ、皆別館に戻ってきた」
YG「会話は？…聞こえるわけないか」
魚「当たり前だろ。窓は閉じてるし何より距離があるし…」
YG「だよな」
俺がそっと魚様の腕を離すと
彼女は安心したようにため息をついた
そんな安心しきった彼女を見た俺は
ちょっとだけ、意地悪な気分になった
YG「ねぇ」
魚「ちょっ……」
俺は魚様の浴衣の裾を踏んずけた
そして彼女を覗き込んだままお面に手をかける
テテが言ってたことは、本当だろうか
YG「テテの顔はどうだった？」
魚「…何でそれを」
魚様が見たことない表情…
いや、見たことない目をした
困惑と驚愕の表情
俺はそれを見てまた、意地悪したくなった
YG「テテが言ってた」
俺はお面を鼻下まで持ち上げた
彼女の目線が向いてるのが分かる
じりじりとお面を上げると、俺の視界は真っ暗になる
ぺろっと唇をなめると
彼女が息をのんだのが聞こえた
YG「テテが魚様の全部を知ってるのに俺が魚様の全部を知らないのは到底ばかげた話だと思わないか」
お面の下の方しか見えない俺の視界
そこにうつる魚様の素足が逃げた
YG「みんなは魚様を知りたがるけど、
俺は俺のすべてを
おしえて
あげる」
第58話 ぼっけぇきょうてぇ→←第57話 でて、おいで YG
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唐辛子マン(プロフ) - すずさん» それぞれの読者様が、自分の好きなように、自分好みに解釈してもらってはじめて唐辛子の小説は完成するのです。だから曖昧な表現が多いのです…。安心してください！天才ではないけど、これからも頑張る！！！！ (2020年6月24日 22時) (
レス) id: 6a687c873b (このIDを非表示/違反報告)
唐辛子マン(プロフ) - ソルトさん» 愛してる…だと……。唐辛子、その言葉家宝にします。続編は現代版なのでこっちの小説よりスッと内容が入ってくるかと思いますのでよかったらみてね！！！！ (2020年6月24日 22時) (レス) id: 6a687c873b (このIDを非表示/違反報告)
唐辛子マン(プロフ) - 1994218さん» 唐辛子、心から感謝します！！！！めちゃくちゃ小説書いててよかったと思う！！！！ (2020年6月24日 22時) (レス) id: 6a687c873b (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - ばかすぎてちゃんとした意味を理解できてないかもしれないですが、締め方も物語も素敵でおもしろかったです ！！！天才 ！！！すき！！（（これからも応援してます~！！！ (2020年6月24日 22時) (レス) id: f2d87e825b (このIDを非表示/違反報告)
ソルト - あの…唐辛子マン様…愛してます←唐突 (2020年6月24日 16時) (レス) id: 1cdd664e1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：唐辛子マン
| 作成日時：2020年5月29日 20時
