狐のお面なんて外せ！2 【完】

第53話　雫　HS ページ22

ホソクside






HS「…はっ！」






気付いたら丑三つ時

お仕事疲れてベッドに寝ころんだまま寝てしまっていたらしい俺





狐の集会の時間だ！！！





教えてあげなきゃ、魚様の本当の名前を…







HS「みんな…」









YG「知らない？」
NJ「知らない」







池を取り囲む兄弟

不思議なことになってる







HS「あれ？どうしたのユンギくん」
YG「あ…ホビ」






池の周りにしゃがむ皆
その中でただ一人だけ膝が汚れるのにも構わず
四つん這いになってじーっと皆を見つめるユンギくん




HS「本物の狐みたいユンギくん！笑」
YG「なに言ってんだよ…」




呆れたように首を横に振った彼は
皆と同じように小さくなってしゃがんだ




HS「何かあった？」




俺も狐の集会の仲間入り







YG「魚様の名前、知ってる？」






こてん、って首を傾げたユンギくん

そっか、ユンギくんは知らないんだ






HS「……知ってる」






教えたい
物凄く教えてあげたい

でも魚様との約束
だから、言えない






YG「ナムは？」
NJ「知ってます」







……なんで、ナムが知ってるの？





物凄くびっくりしてナムを見てみると
彼の横にいるジンさんが俺をじーっと見てくる







あ、ジンさん言っちゃったんだ

でもそうだね
内緒って言われたのは俺だもん

ジンさんじゃない





JK「ユンギくん、魚様の本名知りたいの？」
YG「いい。別に聞かなくてもいい」
JK「………………」





ぴしゃん、と、言い切られてしまったグクがしょんぼりしてる
可哀そうだから頭を撫でておいた




JM「なんで？知りたくなあい？」
YG「…別に、大丈夫」





『本当は物凄く知りたい』って感じの雰囲気のユンギくん
池にはっぱを浮かべて遊んでる








TH「…あのね、魚様、俺の顔見ても死ななかったよ」







テテの一言にその場が凍り付いた






NJ「な……え？」
JIN「どういうことだ。お前、自分の顔を見せたのか？」
TH「うん…。見せちゃった。でも何もなかった。本当に何も」





隣のグクがゆらゆら体を揺らしながら自分のこめかみに人差し指を当ててる
それを皮切りに皆がそわそわ…







TH「みんなも顔、見せてみたら？」
HS「なに言ってるんだよ！そんなことしたら死んじゃうかもしれないじゃないか！」







俺が小声ながらにテテを叱ると、彼もまたしょんぼり…



NJ「…俺、先に部屋に帰る」
JIN「俺も」



二人が立ち上がると皆が立ち上がった
今日は早めのお開きだ

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