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JM「いいよ」
魚様のご指示ならよろこんで!
『まかせた』って言った彼女は
部屋のどこに何があるのかを僕に適当に説明した後
足早に座敷を出ていった
ぱたん
座敷に一人
外の慌ただしい音を聞く僕
魚様の着付けが終わったら僕も仕事に戻ろうと思ったけど…
このままここにいいればいっか
今事皆は仕事してるんだろうな〜
JM「はぁ〜…」
帯紐を人差し指に引っ掛けてクルクル回しながら待つ
畳にあぐらをかいてボケーッと天井を見上げてると、来た
遊女「!!!!」
JM「あ、おはようございます〜♪」
ふすまをほんの少しだけ開けて中を覗いて来た彼女
俺のお面を見て飛び上がってふすまを閉めた
JM「なんで閉めちゃうのさ!」
慌ててふすまを開け返すと
彼女は廊下の壁に背中を引っ付けて縮み上がってる
…そんなに僕怖いかなぁ?
遊女「すみませんここで着付けしてもらえるって聞いてたもので…」
JM「合ってるよ!僕が魚様の代わりに着付けしてあげる」
遊女「狐様が!?」
JM「そうそう!今さっき魚様呼ばれて行っちゃったから」
遊女「そ、そうだったんですか」
JM「そうそう!おいでよ!」
僕がふすまからちょっと離れて手招きをすると
彼女は恐る恐る座敷に入ってきた
遊女「失礼します…」
JM「どうぞ〜♪」
羽織を脱いで着物ハンガーにかけて僕の前に立った彼女
白い襦袢でちょっと恥ずかしそうに首をかしげる
JM「…っていうか、君、使用人さんだよね?」
彼女は確か下級の使用人さんだった気が…
遊女「そうだったんですけど…。魚様のはからいで遊女にならせていただきました」
JM「すごいじゃない!魚様に認められるなんて!」
遊女「わたし魚様にお吸い物をかけてしまったのに…。逆にそれで気にかけてもらえるようになったって言うか…笑」
JM「お吸い物!?」
遊女「そうなんです…」
僕は彼女の顔を見つめてみる
物凄く消極的で気の弱そうな子
そんな彼女が遊女何て務まるだろうか…
遊女「あの…着物……」
JM「あっ、ごめんね」
魚様が用意していった着物を手に取ると
彼女は僕に背を向けた
細くて小さい肩に着物をひっかけると
不安げなため息が聞こえた
JM「あ」
知ってるこの子
今思い出した
テテが言ってた子だ
魚様に浴場で謝ってた、使用人さん
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唐辛子マン(プロフ) - すずさん» それぞれの読者様が、自分の好きなように、自分好みに解釈してもらってはじめて唐辛子の小説は完成するのです。だから曖昧な表現が多いのです…。安心してください!天才ではないけど、これからも頑張る!!!! (2020年6月24日 22時) (レス) id: 6a687c873b (このIDを非表示/違反報告)
唐辛子マン(プロフ) - ソルトさん» 愛してる…だと……。唐辛子、その言葉家宝にします。続編は現代版なのでこっちの小説よりスッと内容が入ってくるかと思いますのでよかったらみてね!!!! (2020年6月24日 22時) (レス) id: 6a687c873b (このIDを非表示/違反報告)
唐辛子マン(プロフ) - 1994218さん» 唐辛子、心から感謝します!!!!めちゃくちゃ小説書いててよかったと思う!!!! (2020年6月24日 22時) (レス) id: 6a687c873b (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - ばかすぎてちゃんとした意味を理解できてないかもしれないですが、締め方も物語も素敵でおもしろかったです !!!天才 !!!すき!!((これからも応援してます~!!! (2020年6月24日 22時) (レス) id: f2d87e825b (このIDを非表示/違反報告)
ソルト - あの…唐辛子マン様…愛してます←唐突 (2020年6月24日 16時) (レス) id: 1cdd664e1a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:唐辛子マン | 作成日時:2020年5月29日 20時