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うるさいオッパ達から逃げるかのように校門を出た。
先輩はいつも通りバス停の方向に歩いて行くから私はそれを引き止める。
「どうしたの?」
「友達になった記念にいいこと思いついたんです!」
私がそう言えば首を傾げる先輩。
動作がいちいち可愛い。
「交換日記しませんか?」
「なんで交換日記?」
「だって次の週になって私の事忘れちゃっても、交換日記を読み返せばどんな話してたかとか思い出せるじゃないですか!」
そう説明すればたしかに、と納得したミンハオ先輩。
「だから先輩がこの後用事ないなら交換日記用のノートとか一緒に買いに行きませんか?」
私がそう聞けば先輩は頬を緩めて優しく笑う。
「いいよ。でもこの辺で遊ぶことないからAが案内してよ。」
「…!?!!」
せ、先輩が私の名前を呼んでくれた!
Aだって!
私が明らかに嬉しそうにするからか先輩は少し照れたようにそっぽを向いた。
「なんでそっぽ向くんですか!もっかい名前呼んでください!」
「…友達なんだから名前呼ぶだけでそんな騒がないでよ。」
こういうのを友達の特権って言うのかな。
嬉しくて私が笑えば先輩もふっと笑った。
学校から少し歩いた所にショッピング街があって、そこの雑貨屋さんで私たちはノートを見ていた。
「これとかいいかも!」
「デザインが可愛すぎるよ、シンプルなのないの?」
「可愛くていいじゃないですか!」
「いや、僕が持ってたら変でしょ。」
そう言われて私は諦めてキャラクター物のノートを元の位置に戻した。
「じゃあこれ!こっちはシンプルですよ!」
「…それならいいかも使いやすそうだし。」
「じゃあこれで決まりですね!」
どのノートにするかは決まったし、他の雑貨も見たくて店内をうろうろする。
ついつい雑貨を見ることに夢中になってしまって、ふと先輩どこだろう…と思っていたら先輩はノートを先に買ってくれたみたいだった。
「ありがとうございます!お金…」
「お金はいいよ、あとこれ、」
先輩は買ってきたノートの袋から何かを取り出した。
それは私がさっき諦めて元の場所に置いたキャラクター物のノートだった。
「欲しがってたからこれはAが自分で使いなよ。」
「え!いいんですか!?」
「…友達記念だから。」
照れ隠しをしつつ、先輩もやっぱ友達になれて嬉しかったんだなって気持ちが伝わって私まで嬉しくなった。
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サンチュ(プロフ) - あのさん» わーコメントありがとうございます!ハオちゃんメインの作品少なめですよね!お褒め頂けて嬉しいです!そしてお優しい…さすがハオちゃんペン…😭これからも更新頑張りますので、あのさんも体調にはお気をつけ下さい! (2022年12月3日 11時) (レス) id: d50821326c (このIDを非表示/違反報告)
あの(プロフ) - コメント失礼します。ハオちゃんペンなのですが、占ツクにハオちゃんメインの作品が少ないな...と思っていたところでこんな素敵な作品に出会えてとっても幸せです❕最近は冷え込みが厳しくなってきていますが、体調にはお気をつけて更新頑張ってください🥺 (2022年12月2日 19時) (レス) @page39 id: 6565fe37a1 (このIDを非表示/違反報告)
サンチュ(プロフ) - 寿美?.*゚さん» 初めまして!コメント嬉しいです!ありがとうございます!更新を楽しみに過ごして頂けてるなんてありがたいお言葉…(TT)これからも頑張るのでよろしくお願いします〜! (2022年11月26日 11時) (レス) id: d50821326c (このIDを非表示/違反報告)
寿美?.*゚(プロフ) - 通知が来てすぐ読みに来ちゃいました!最近この話が更新されるのを楽しみに過ごしてますwwwこれからも応援してます!コメント失礼しました(*´∀`*) (2022年11月26日 0時) (レス) id: 8356092332 (このIDを非表示/違反報告)
サンチュ(プロフ) - fuyu0526さん» はじめまして、コメントありがとうございます!好みにドンピシャだなんてお言葉嬉しすぎます〜!考察もしながら読んでくれてるんですね!更新頑張りますのでこれからも主人公とハオちゃんを見守ってあげて下さいませ( т т ) (2022年11月25日 23時) (レス) id: d50821326c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サンチュ | 作成日時:2022年11月15日 21時