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side 樹
「大丈夫ですか！！！」
そう呼びかけたら、
その人は目を大きく開いて、声の主を探すように左右に何度も首を振った。
「誰かっ…」
「ここです！！右！
大丈夫ですか、息子さんですか」
「はぁっ…はぁっ…」
俺の問いかけに、苦し紛れに頷く彼。
「っ、とにかく、救急車呼びましょう、！
病院の目の前だけど、素人の俺が運ぶのは危険だ」
まだ幼いだろう息子さんの服だけじゃない
彼の着ている服も赤黒く染まるほどの出血だった。
すぐに119番に掛けて、救急車を呼ぶ。
震える両手でわが子を抱くその人の
左手の薬指に指輪が見えたのは、電話を切った時だった。
「あ、あの、奥様は！？連絡先とか！」
そう訊くと、彼は俯いて、首を横に振った。
「いない、…いないんです、……」
そのまま女性の名前を口にしながら、
意識の遠のき始めた息子さんを抱きしめて。
その光景は、あまりにも俺の心を痛めた
そっと背中に手を置く。少しでも楽になって欲しかった
「…大丈夫。もうすぐ救急車が来ますからっ」
「…はいっ……」
「お名前、教えていただけますか」
「たいが………ぁ 僕は まつむら ほくと、です」
遠くからサイレンの音が聴こえて
ほくとさんは何かを思い出したように、また泣き出した。
ぽつり、ぽつり
頭上からの雨粒が ほくとさんの頬を濡らした。
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あーちゃん(プロフ) - ただの阿部担さん» 代表して私から返信させていただきます！！最後までご愛読いただきありがとうございました(^^*)永く愛していただけると嬉しいです！ありがとうございました！ (2021年5月14日 21時) (
レス) id: 12865d1db9 (このIDを非表示/違反報告)
ただの阿部担(プロフ) - 完結おめでとうございます！更新通知が届くたび跳び跳ねて喜ぶほど楽しみに読んでいました。完結されるのはとても寂しいですが、また読みに来ようと思います。最後に、こんな神作品を書いてくださりありがとうございました！ (2021年5月14日 18時) (レス) id: 341728400e (このIDを非表示/違反報告)
晴(プロフ) - まりもさん» コメントありがとうございます！ほぼ毎日更新ですので、ぜひ完結までお付き合いよろしくお願いします(^^) (2021年5月5日 20時) (レス) id: 924db004c7 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - 早く続きが読みたい〜 (2021年5月5日 20時) (レス) id: 70b03b37e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：晴とあーちゃん
x他1人 | 作成日時：2021年4月24日 1時
