BLACK TrackONE【4】 (ページ18)

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Track 42【気管支喘息】ページ18

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いつもご愛読ありがとうございます！
気が付けば1ヶ月も更新しておらず、
大変申し訳ございません！
暫く更新ペースはゆっくりですが、
今後とも宜しくお願いします。

また、今回のお話は【気管支喘息】ですが
Sixや27とは違う設定下でのお話です。
ご注意ください。

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side BLUE

何の変哲もない、DK生活。

いつかは “ あの頃は楽しかった ”
なんて話すのかもしれないけど、
教室の中は至って平凡な毎日で、退屈。

それに加えて今日は曇天。
もうすぐ台風が来るらしい。

「……北斗、大丈夫？」

それはつまり、彼にとって
良くないシチュエーションというわけで。

「んー？……ｹﾎｯｹﾎｯ、…なに」

通路を挟んだ隣で、俯く彼に小さく声をかける。

「なに、じゃねぇだろ」

「へーきだっての」

授業の邪魔にならないように我慢しているのか、
必死で息を逃がすような咳をするけど、
いかにも発作に繋がりそうな感じ。

「もうすぐ授業終わるから、すぐ保健室行くぞ」

「ﾊｧｰｯ…はぁっ、……ｹﾎｯｹﾎｯ」

ボーッと虚ろな目をした北斗。
少し胸をさすりながら、次第にゆっくりと、
教科書とノートの上に頭が下がっていく。

「……ｸｯ……ｹﾎｯｹﾎｯ！……ﾋｭｯ、ゲボゲボ！はぁっ」

完全に伏せてしまってから数秒後。

「北斗！」

俺がそう叫ぶのと、
授業終わりのチャイムがほぼ同時。

「ﾊｧｯ、……ﾊｧｯ、ﾋｭｯ…ｹﾎｯｹﾎｯ！
ﾋｭｯ…ﾋｭｯ、はｧ、ゲホッ！」

「大丈夫、落ち着けって」

北斗の額に、たらーっと冷や汗が流れた。
授業終わりの挨拶なんてやらずにすぐに駆け寄り、震える手で吸入器を持つ北斗の背中を擦る。

「歩ける？」

「ん、はぁっ、……ﾊｧ､」

次の授業は体育だし絶対に今日は参加させられない。

自分の分の体操着と体育館シューズだけもって
フラフラ立ち上がる北斗の腰を支えながら教室を出る。

「はぁっ、……ん、…ごめ、樹……ふっ、ｹﾎｯｹﾎｯ」

「焦ったらもっと苦しくなるだけだから」

ドサッと倒れ込むようにベッドに横になる北斗。

「…はぁっ、……樹、遅れちゃう」

生理的な涙の溜まった目で見上げてくる。

「お前が死ぬよりマシだろ」

俺は制服を脱ぎ、そこに置いたままで、
保健室の先生にあとをお願いして、その場を離れた。

＿_なんであんな無茶すんだろ。

昔からそういうやつだけどさ。
そんなことを考えながら、
ゴールネットにシュートを放った。