続・『表現者』たち《リク》 ページ10
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作者です。
今回のお話は【番外編7】の「表現者たち」の続編です。
一読していただいたあと、こちらもお楽しみください。
2020/04/09
あーちゃん
Side BLACK
___ほんと、俺たちってなんでこうなんだろうね。笑
「……くと?…北斗、聞いてる?」
「あ、ごめん。樹、もっかいい?」
いけない。
仕事の打ち合わせ中だというのにぼーっとしてしまった。
「いいけど…大丈夫?体調悪いの?」
「ううん。大丈夫。考え事してただけ」
「もしかして、北斗、きょも来るから緊張してんだろ〜」
「ちげぇよ。笑」
そ?ってニヤニヤ笑ってる樹。
確かに京本のことを考えていたから罰が悪くて顔が赤くなってないかちらりと遠くの鏡を覗く。
「________ってことなんだけど、大丈夫そ?」
樹に今日の少クラ収録の流れを聞く。
俺は素直に頷いた。
あれから初めての少クラだ。
と、同時に、京本は、退院後初めての仕事復帰。
いきなり大丈夫なのか知らないが、他の仕事と違ってテレビは延期にはできないから。
延期延期で限界だったここ数日は、5人で雑誌の撮影なんかもして違和感しかなかった。
俺のせいで、京本の仕事を奪ってしまった。
ファンの皆にも心配をかけている。
俺は一足早く退院したものの、本調子かと問われると微妙なところで、リハは念入りに行われる。
「おはよ〜心配かけてごめんね!もう平気だから!連絡とかありがと」
こちらの思いとは裏腹に何事も無かったように楽屋入りする京本。
後輩に声をかけられても笑顔で対応していた。
退院は3日前だったがまだ痛みがあるらしく、今日は、痛み止めを病院で打ってくる、と1人遅れて来たのに。
「北斗、ちょっとちょーだい!」
「あぁ、いいけど、」
ボーッと昼ごはんを食べていると、七味ご飯を味見させてくれというジェシー。
顔を上げたと同時に鏡越しに俺の後ろで着替えているその姿が見えた。
「ぁっ…」
「ん?どうしたの?…………って真っ赤じゃん!かけすぎたよ!Ahaha!」
「……そうだな」
ジェシーの笑い声が響き、皆も笑っていた。
俺はポツリとそんなことしか呟けなかった。
真っ赤だ。京本の背中。
やけどの跡もあるし、腰の切り傷も。
鏡から目を離す。
鏡越しでこのインパクト。
振り返って、直視なんてできない。
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あーちゃん(プロフ) - サンリオさん» 長編の長編なのに(笑)読んでいただきありがとうございます!そう言ってもらえて嬉しいです。更新しばらくお休みしますが、他の作品を更新していきますのでよろしければぜひ(^^)ありがとうございました! (2020年4月26日 20時) (レス) id: 2a9750e174 (このIDを非表示/違反報告)
サンリオ(プロフ) - 最初から全部見させていただきました。引き込まれて物語に感動しました (2020年4月26日 20時) (レス) id: 5077a20014 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - Reiyuさん» ありがとうございます〜(TT)初披露のとき、この曲聞いて震えたの今でも鮮明に覚えてます。私も大好きな1曲です!お楽しみいただけて良かったです。今後もよろしくお願いします! (2020年4月22日 21時) (レス) id: 2a9750e174 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - haru0712さん» わー、一気見してくださったんですね!嬉しいと同時に恥ずかしい…笑 ありがとうございます!こちらが願望でそう見えてるのかもしれませんがw今後もよろしくお願いします! (2020年4月22日 21時) (レス) id: 2a9750e174 (このIDを非表示/違反報告)
Reiyu(プロフ) - Rollin’。凄く凄く大好きです。曲は元々好きでしたがあーちゃんさんの小説のおかげでさらに好きになりました!とても面白いお話をありがとうございました。次回作も楽しみにしています!! (2020年4月22日 21時) (レス) id: c35ca9cb0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あーちゃん | 作成日時:2020年4月3日 15時