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Side BLUE
「っ、北斗！」
開けた出口からその先を見つめると、こちらに背を向けて座り込んでいる姿。
大きく肩をゆらしている。
「大丈夫か。もう撮影終わったからね。よく頑張ったよ」
ジェシーと慌てて駆け寄って連れ出す。
不安げなきょもにとりあえず「始めて」とアイコンタクトだけ取って、次はきょもの撮影が始まる。
スタッフさんがドンドン壁を作っていき、きょもの姿は見えなくなった。
「ヤダッ…っ、はぁっ……きょうも…と…」
「えっ？大丈夫大丈夫。きょも撮影してるだけだから。終わったらすぐててくるって」
取り乱している北斗の背中をさすって、水を飲ませたりしてみる。
「……っ、ごめ、……トイレ…
足痺れちゃって、ダメだ…」
例に漏れず北斗も汗をかいているから上着を脱がせてやっているとそんなことを言い始めた。
「ほくちゃん、一緒に行こう」
ジェシーが肩を組んで立たせる。
「慎太郎、俺が行くよ。
高地、撮影、遅らせられそうだったら頼むね」
慎太郎が反対側を支えようとしたけど、まだ撮影が有るから。
二人とも、少し微笑んで頷いていた。
「おっっ、と……
北斗、辛いかもしれないけど、おいで」
廊下を進んでいる間も中々上手く力が入らないみたいで、ズルズルと座り込みそうになっているからジェシーが背中を差し出した。
「…ん…じぇし……」
その目には少しの涙が溜まってるけど、懸命に耐えてる姿に胸を締め付けられた。
「……北斗、落ち着いた？
いや、あーれは俺でも怖かった(笑)」
便器に向かう北斗の背中をさすっていると、ジェシーと入れ替わってきょもがやってきた。
暫くトイレで吐いてしまってたけど、丁度そろそろ移動させようと思ってたところ。
「大丈夫？戻ろうか。
午後はもう少し撮影有るけど」
あとはリップシーンだけだけど、お昼休憩を取ってから。
きょもが水を渡すと、ゆっくりと立ち上がる北斗を少し支えてあげて。
北斗もちょっとふらついてるけど、歩けないほどじゃないのを見て、俺も安心した。
「………ありがとう。…樹も」
フッと笑った北斗はゆっくりと歩き出した。
「なんだよ、結局きょもじゃん。
樹も…って、ついでかよ」
「なに、やいてんの？どっちに？(笑)」
「そんなんじゃないって、！」
きょもに珍しくイジられて顔が熱くなった。
まぁ北斗も笑ってるからいいか〜
なんて思いながら、迷わずみんなの待つ楽屋に。
やっぱり、ここが一番落ち着くな。
fin
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あーちゃん(プロフ) - サンリオさん» 長編の長編なのに（笑）読んでいただきありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです。更新しばらくお休みしますが、他の作品を更新していきますのでよろしければぜひ(^^)ありがとうございました！ (2020年4月26日 20時) (
レス) id: 2a9750e174 (このIDを非表示/違反報告)
サンリオ(プロフ) - 最初から全部見させていただきました。引き込まれて物語に感動しました (2020年4月26日 20時) (レス) id: 5077a20014 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - Reiyuさん» ありがとうございます〜(TT)初披露のとき、この曲聞いて震えたの今でも鮮明に覚えてます。私も大好きな1曲です！お楽しみいただけて良かったです。今後もよろしくお願いします！ (2020年4月22日 21時) (レス) id: 2a9750e174 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - haru0712さん» わー、一気見してくださったんですね！嬉しいと同時に恥ずかしい…笑 ありがとうございます！こちらが願望でそう見えてるのかもしれませんがw今後もよろしくお願いします！ (2020年4月22日 21時) (レス) id: 2a9750e174 (このIDを非表示/違反報告)
Reiyu(プロフ) - Rollin’。凄く凄く大好きです。曲は元々好きでしたがあーちゃんさんの小説のおかげでさらに好きになりました！とても面白いお話をありがとうございました。次回作も楽しみにしています！！ (2020年4月22日 21時) (レス) id: c35ca9cb0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーちゃん
| 作成日時：2020年4月3日 15時
