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Side PINK
「どーしたの、こんな時間に来て…体調悪いのに電車乗ったりなんかしたらもっと悪化するじゃん」
「だって…見に行くって…約束…」
捨てられたわんこみたいな目で見上げてくる北斗。
俺が本来休むべきベッドに横たわり、辛そうに目を閉じた。
「病院、連絡しようか」
「あ。お願いします」
マネージャーさんに軽く会釈すると、力なく俺の手を握ってきた北斗。
「よる…みるから…絶対」
そんな風に、ぼそっと口が動く。
「え？何言ってんの。」
「びょーいん、いったら…またみれない…」
全部ひらがな表記みたいな声色と口調で訴えてくる。
「いや、今日はもう夜公演ないよ、北斗…まさかそのために？」
「へ？……まじかよ…」
北斗は一瞬顔を歪めた後、両手で顔を覆った。
「じゃあ俺何のために辛い思いして電車乗ったの？」
「しんどかった…もう東京の人やだ」
「なんでもう終わったの？必ず見るって約束したのに」
そんなようなことをブツブツブツブツ告げているのを、時折(テキトーに)相槌を打ちながら聞き流す。
「はぁっ、はぁ、」
「ほら…ちょっと落ち着いて。」
次第に苦しそうになって来て、顔色も悪くなってきたから止めに入る。
「そこまでして見に来ようとしてくれたの、嬉しいよ。ありがとね。」
とにかく今は落ち着いてほしいというのもあるが、なだめる意味だけではなく、本心からの言葉。
「…んー遠かった……」
ここまで来るのに北斗の家からだと、40〜50分ぐらいだろうか。
乗り換えがあったり、途中からタクシーに切り替えたらしいけど、この状態なら、構内を歩くだけでかなりしんどかっただろうし、体力も奪われたに違いない。
少々駄々をこねるのも仕方ないけど
「何も連絡しないからでしょ。マネージャーさんに言えばよかったじゃん。体調悪いって。
せめて今日がマチソワある日だって調べるとかさ」
ちょっときつめの口調になってしまったが、そう聞いた北斗はシュンとする。
ほんとに子犬みたいな反応すんのな(笑)
「またすれ違っちゃったね。でも、ほんとに、その気持ちは伝わったから」
顔を向こう側を向けた北斗にそう告げて、自分の着ようと思っていたパーカーを体にかけてやる。
ブランケットやら担架なんかもスタッフさんたちが持ってきてくれた。
フラフラな北斗を車への移動させるのも後は皆さんにお任せした(笑)
それでも、俺でも北斗でもない誰かは君との距離を“遠い”というだろうか。
fin
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H.M. - あーちゃんさん» ありがとうございます。年齢設定がしてあるようで表示されませんでした。【夢の中で】は読めないようなので【Rollin'シリーズ】のほうを楽しみにしていたいと思います。お手数おかけいたしました。 (2020年3月3日 11時) (
レス) id: 419573d787 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - H.M.さん» 拍子ではなく、表示でした。失礼しました。よろしくお願いします。 (2020年3月3日 9時) (レス) id: 2a9750e174 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - H.M.さん» ←「あーちゃん」を開いて頂くと、私の作者ページに飛ぶと思います。そちらで拍子できない場合は、18歳以上の年齢設定をしてないと思われます。申し訳ございませんが、これ以上のお答えは出来かねますので、ご容赦ください。ありがとうございます。 (2020年3月3日 9時) (レス) id: 2a9750e174 (このIDを非表示/違反報告)
H.M. - 【夢の中で】をどうすれば読めるでしょうか?よくわからなくて… (2020年3月3日 8時) (レス) id: 419573d787 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - y_さん» いつもご愛読、コメントありがとうございます（ ; ; ）またお楽しみいただけるよう頑張ります！ (2020年3月2日 22時) (レス) id: 2a9750e174 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーちゃん
| 作成日時：2020年2月7日 16時
