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side BLACK
「松村くん、今の遅れてる。」
「違う！逆だよ、松村くんは左から！」
振付師の方から、何度も振りで注意される。
自分が悪いのは分かっているが、イライラする。
「北斗、体調悪いの？」
途中の休憩、樹に聞かれた。
「別に何もねぇよ。はぁっはぁっ」
息切れも凄いし、汗だくだし、鏡に映る自分の振りは歯切れがなくて、心底嫌いだ。
これ以上居たら、また余計なことを言ってしまいそうで立ち上がろうとしたら、
「いやいや、有るだろ。(笑)
はいはい、ちょっと待って。
休憩はちゃんと休憩する！」
高地に腕を引かれて、ドクンっと心臓が跳ねた。
「やめろっ！…はぁっ、はぁっ…
んだよ、離せよ！大丈夫だって言ってんだろ！」
バッと急に怖くなって、その手を振り払った。
「何だよ、そんな大声出さなくても…」
高地から笑顔が消えた。
皆も顔が曇る。
“お前はいらない。”
そう言われているみたいだ。
「はぁ、っ、ゴホッゴホッ」
休憩後、激しい振りで息の仕方を忘れて、咳き込んでしまう。
ザーッという砂嵐のような耳鳴りと、チカチカする視界にどちらが地面か分からなくなる。
「北斗さん！…ちょっと、休みましょ！」
間一髪、身体を地面に叩き付ける前に
助け舟を出してくれたのはマネージャーだった。
「ハァッハァッ、ハァッ、っ、吐くっ」
あまりのしんどさにその助け舟さえ受け入れられず、俺は無我夢中で走った。
トイレについた瞬間、激しい吐き気に逆らうことなく、胃液を吐いた。
「ハァッ、んん、…はぁっはぁっ、ぅ」
“邪魔な存在”
「北斗…おま、相当熱あるぞ。
そんなに吐くなんて変な感染症もらってない？」
ジェシーが背中をさすってくれた。
「はぁっ、俺なんか、ほっとけよ。」
「He!? それは出来ないよ〜」
AHAHAという大きな笑い声が聞こえた。
「…今日の撮影、調整できそうなんで、病院行きましょう」
マネージャーの声が後ろの方から聞こえた。
「はぁっはぁっ、大丈夫だって…
はぁ、そんなんじゃ、ねぇ、から……はぁっ」
病院に行ったって、治るもんじゃないのは分かってる。
「………ほくと、なんかあったの？」
慎太郎がゆっくりした口調で聞いてきた。
俺は立ち上がって、クラクラする感覚に耐えつつ、水道で口をゆすいだ。
「……はぁっ、帰って、いい？
お願い。もうほっといて。」
身体も限界だが、俺の口を止めるにはこいつらから離れるしかないと思った。
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あーちゃん(プロフ) - しおの磁石さん» コメントありがとうございます！また機会があれば、ですが、その時はまたご愛読いただけたらと思います！今後もよろしくお願いします！ (2019年11月26日 15時) (
レス) id: 3192e0410d (このIDを非表示/違反報告)
しおの磁石(プロフ) - 夢の中で、すごく好きです！もっともっと読みたいなと思いました！更新待っています！応援しています！ (2019年11月26日 12時) (レス) id: 003f63ad03 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 結月さん» ありがとうございます！今回は赤くんだけでしたが、今後は他のメンバーの心情も書けるといいなぁと思います、、機会があれば、の話ですが（笑）今後もよろしくお願いします！ (2019年11月26日 7時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
結月(プロフ) - 夢の中で、すごく好きです！また読んでみたいです。更新頑張ってください応援してます！ (2019年11月26日 0時) (レス) id: c699b36789 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 夏ANAさん» コメントありがとうございます！ほくちゃん呼びをあんなにナチュラルにできるのは彼だけです（笑）応援嬉しいです！また覗きに来てください！ (2019年11月25日 23時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーちゃん
| 作成日時：2019年11月8日 10時
