Rollin'【番外編10】

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Side BLUE


「ちょっと、だぁ〜！
悪いけどタオルと水持ってきてくんね〜！？
あと体温計も！！んで、…ぁ、氷枕も！」


樹が耳元で大きな声を出すからうるさくて、


「っ、ばか、…はぁっ、声でか、……ﾊｧｯ、…ﾊｧｯ」

「しょうがねぇじゃん。
お前、俺に抱きついて離さねぇし」

「…っ、…はぁっ、……ぅるせ」


力入んなくて、くたっ、と樹に寄りかかる。
樹の心臓の鼓動が聞こえて、ようやく自分も落ち着いてきた気がした。


「…北斗さん、」

「うー、…ぁりがとね」


だぁくんからコップを受け取ろうとしたら手が硬直しててうまくいかない。
見かねた樹は俺の手の上から一緒に持ってくれて、雑に俺の口に持ってきてくれた。


「ん、げほっげほ！……はぁっ、……」

「だーめ。もうちょっと飲んどけ」

「ﾝｸｯ、……ﾊｧｯ、…はぁ、…」


口を離したってのに樹はまだコップを傾ける。
おかげで端から溢れた水がタオルを濡らした。


「着替える余裕ある？」

「…有るように、…ﾊｧｯ、…見える？」

「汗すごいからもうちょっと落ち着いたら着替えよう。
んまぁ、とりあえずベッドに上がれ」


不快感の残るTシャツで、二人に抱えられてようやく寝転ぶ。
だぁくんが用意してくれた氷枕が気持ち良い。



「…なーに、どうしたの」

「っ、…」


またポロポロ泣く俺に、樹は片眉を上げた。


「…はいはい、もうそんな泣くなって」


タオルで顔がぐちゃぐちゃに拭き取られた。




Fin



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お久しぶりです。作者です💐
最近なかなか書けてなくて、リハビリとして書きやすいお話を書かせてもらいました。
故に、「なぜ黒くんが過呼吸になったのか」の部分ははっきり書きませんでした。笑
決めてないので、もしよければTwitterのお題箱にでも虚妄ください(他力本願寺)
ご愛読ありがとうございました😊

2022/08/19
あーちゃん(Twitter@ah_chan0618)

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