「ひとりにしてと微笑う彼女の」３ ページ50
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A「ハルくん？」
ソファに腰掛けて映画を観ているAを自分の前に移動させ後ろから抱きしめる。
春「んー」
A「どうしたの？」
春「別に。昔のこと、ちょっと思い出しただけ」
俺に抱きしめられたまま、首だけはこっちを向く。
その目は潤んでいるようで、その瞳は揺れていた。
A「お兄さんのこと…？」
バカ。お人好し。
春「なんでそうなるの。キミとのことに決まってるでしょ」
A「……。」
春「なに」
A「あ、いや…、いつのことを思い出したのかな、って…」
繊細なくせに、それ以上に俺が繊細なせいで強がって。
A『…大丈夫、大丈夫だよ』
あの時、怯えながらも「大丈夫」だと言ってくれたAに「ごめん」の一言も言えず、しまいには「ひとりにして」と言った俺の言葉に悲しそうに微笑んだ彼女の目は、間違いなく俺のせいで、
あの時見た初めての涙は、俺の心臓を抉った。
春「内緒。」
A「えー」
春「いいの。今が幸せなんだから」
Aの方に頭を埋めると「くすぐったい」と笑う。
でもすぐに俺の手にAの手が重なり、その力は程よく強くなる。
だから、この先もし、Aがいらない強がりで、震えてしまった時は、いや、そうでなくても、
春「絶対、離さないから」
好きだよ、A。
A「？うん。私もハルくんのこと大好き。」
春「はあ？何も言ってないから」
A「ふふ、いいの。言われた気がしたの」
これからも、この先も。
Aはお姫様に憧れがあるなんて言っていて、
それならば俺は王子様でいたいと思っていたけれど、
きっと、
いや、確実に、
それは彼女だ。
俺は彼女の家庭のように温かく、幸せな家庭がつくりたい。
愛してる、A。
春「だからさ、A」
.
隠し持っていた箱を開ける。
A「…え、」
もう、俺のせいで泣かせたくないって誓ったはずなのに、
春「泣かせてごめんね」
フルフルと首を横に振るAは、嬉し涙を、綺麗に流した。
fin.
いつもありがとうございます。
そしてここまでお読み頂きありがとうございます。
これより移行となりますので準備出来次第公開致します。少々お待ちくださいませ(＾∇＾)♪
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水無月のぞみ - ヒロインの名前が、たまに『玲』になってるから直して下さい。変えられないと夢小説じゃないからね。 (2022年3月14日 5時) (
レス) id: 90a3a483bc (このIDを非表示/違反報告)
鮎川あぐり(プロフ) - アニメLOVEさん» こんにちは。かしこまりました♪ (2020年9月27日 17時) (レス) id: 0e01340885 (このIDを非表示/違反報告)
アニメLOVE(プロフ) - リクエストで、槙くんと子育てお願いします。子供は二人で (2020年9月27日 10時) (レス) id: 5ecae8dc9e (このIDを非表示/違反報告)
鮎川あぐり(プロフ) - アニメLOVEさん» 槙くん、かしこまりました♪ (2020年9月19日 9時) (レス) id: 0e01340885 (このIDを非表示/違反報告)
アニメLOVE(プロフ) - リクエストで、槙くんとラブラブしてほしいです！出来たらでいいのでよろしくお願いします (2020年9月19日 2時) (レス) id: 5ecae8dc9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鮎川あぐり x他1人 | 作成日時：2020年5月12日 2時
