【クレヨンしんちゃん】爆睡！ユメミーワールド大進撃！ぷらす (ページ23)

今日:12 hit、昨日:23 hit、合計:12,199 hit

２０：＊ページ23

.

夢魚の巨体が去っていくのを見送ると、ひろしは立ち上がった。

ひ｢なんなんだ……あの魚……ん？｣

ふと周りを見渡すと何もなかった空間が、街へと変わっている。

それは現実的な街ではなく舞台で使われるハリボテのような街並みだった。

よどんだ空気に覆われた街に立ち、ひろしはイヤな予感に襲われる。

ひ｢おっ……｣

気が付くとひろしは大勢の人に囲まれていた。

その中に部下の川口の姿もあって、戸惑いながらもこれが夢の中だと思い出す。

ひ｢ど、どうした川口。スーパーECO野原ひろし様になにか用が──…｣

川口｢大ありだよ！！｣

ひろしの言葉をさえぎって、川口は冷たく言った。

川口｢あんたには、今日かぎりでスーパーECOを解任してもらう！！｣

軽蔑の眼差しを向ける川口と、壁のように自分を囲むスーツ姿の男たちにひろしはビビる。

ひ｢え～～！？今クビになったら、家のローンが……｣

ひろしは半泣きになりながら慈悲をこう。

いつの間にか周りの景色は取締役会へと変わっていた。

議長の川口がマイクを手に言い放つ。

川口｢賛成の方！！ご起立願います！！｣

その他の役員達が一斉に立ち上がる。

川口｢全員一致で可決されました！！！｣

ひ｢ひ、ひぃぃぃぃぃ～っ！！｣

情けない声を上げて、ひろしはその場にしりもちをついた。

.