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『着物整えるから、立ってくれ』
三日月「あいわかった」
三日月が本を置いて立ち上がる。
着物を整えながらふとその本の表紙が目に入った。
『万屋通販…ってこれもしかしてカタログか？』
三日月「おお、Aはこれを知っているのか。俺が万屋へ行くと決まって迷子になるのでな。見かねた主が利用してみないかと渡してきたのだ」
成る程、英断だ。三日月は目を離すとすぐにいなくなるからな。
『使い方、分かったのか？』
三日月「それは長谷部が教えてくれた。ためしに、昨日いくつか購入してみた」
『へえ、何買ったんだ？』
三日月「そろそろ庭を桜以外の景色に変えようと思ってな。まずは秋の庭を買った」
『…うん？』
秋の庭って…一つ30000枚の小判が必要でなかったか？
三日月「そして夜の蛍が見事な、夏の庭を買った」
ザッと顔から血の気が引いていく音がした。
三日月「最後に、雪の綺麗な冬の庭を買った」
計算してみよう。
30000×3=90000
合計、小判90000枚の買い物になる。
『アホかああああああ！今すぐクーリングオフしてこい！』
三日月「あなや」
もちろん三日月がクーリングオフという制度を知るはずもなく、わたしが代わりに返品手続きをした。
その後、主にはうちのじじいにカタログを軽率に与えないよう、進言しておいた。
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男爵(プロフ) - 泉姫さん、黒狐さん、ご指摘ありがとうございます。指摘されたところを直しました。 (2017年3月30日 20時) (
レス) id: 5e929154b2 (このIDを非表示/違反報告)
黒狐 - 小狐丸の「小」が「子」に、なってますよ！ (2017年3月25日 10時) (レス) id: e5ffc2e16a (このIDを非表示/違反報告)
泉姫(プロフ) - 誤字多いですよ。担当じゃなくて短刀 (2017年3月22日 12時) (レス) id: 97d6e4c6a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：男爵いも | 作成日時：2016年4月20日 11時
