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私の名前は御前刀 A。無銘だが、三条派の流れをくむ実戦刀である。
三条派といっても私は三条の祖である宗近さまの弟子の弟子のそのまた弟子といった具合なので、三条派五条派と呼ばれる刀たちとはこの本丸に来るまで面識はなかった。
だというのに同じ三条派という理由で世話係認定されてしまった。
「なるほど、三条か。ならば同郷たちの面倒は頼んだぞ」
といったときの、長谷部のイイ笑顔は忘れない。
そんなわけで世話係の私は、鶴丸のやらかした尻拭いをするのも仕事の一つである。
あの後、鶴丸から戦闘服の端切れなどを回収した私は裁縫箱を持っていそうな刀剣男士を探すことにした。
出陣と遠征と内番で捕まらない刀剣男士もいるが、さすがに誰か一人ぐらいは持ってそうな人が残っているだろう。
第一候補は、燭台切、一期一振、堀川国広。世話焼き上戸な刀剣たちなら持っていそうだ。
事実、鶴丸は燭台切から借りたそうだ。
そして第一候補がいなかった場合は、乱と次郎太刀、加州のところを尋ねるとしよう。女子力の高そうな人なら持っていそうな気がする。
とりあえず、持っていることが確定している燭台切を訪ねてみよう。
声をかけてから伊達組の戸を開ける。
しかし部屋には大倶利伽羅しかいなかった。どうやら部屋で昼寝をしていたらしき倶利伽羅は面倒そうに眉をひそめると「何の用だ」とそっけなく言った。
『昼寝中にすまない、燭台切はいないか？』
倶利「…今朝から遠征に行っている」
成る程、ならしばらくは戻らないだろう。
『そうか、なら一期一振のところに行くとするか』
倶利「…一期一振も、遠征のはずだ」
『一期もか。なら堀川のところに行くか』
倶利「…堀川も遠征だ」
『そうか。…まあ、なら乱か次郎か加州のところに行くとするか』
倶利「…その3人も遠征だ」
『…』
今日は、厄日かもしれない。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
夢主ちゃんは、基本的に運がないです。
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男爵(プロフ) - 泉姫さん、黒狐さん、ご指摘ありがとうございます。指摘されたところを直しました。 (2017年3月30日 20時) (
レス) id: 5e929154b2 (このIDを非表示/違反報告)
黒狐 - 小狐丸の「小」が「子」に、なってますよ！ (2017年3月25日 10時) (レス) id: e5ffc2e16a (このIDを非表示/違反報告)
泉姫(プロフ) - 誤字多いですよ。担当じゃなくて短刀 (2017年3月22日 12時) (レス) id: 97d6e4c6a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：男爵いも | 作成日時：2016年4月20日 11時
