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明石「此処らで待っとけばええんか」

『思ったよりも早く待ち合わせ場所についたな』

今は待ち合わせの10分ほど前である。

明石「なら、もうここで思いっきり怠けてもええんでっしゃろ?あー疲れたわー」

明石は火の見櫓の柱にもたれかかり、早くもお休みモードへと入る。
まあ、後は待つだけだから別にいいか。

『…ん?』

明石「ん?どないかしはりました?」

通りの向こう側に聞いたことのある饅頭屋の名前をみつけた。

『いや、あの饅頭屋。聞いたことがある名だと思って。確か現世の方で美味い老舗の店として有名だったはずだ』

明石「ふーん…なら、蛍丸と愛染国俊に土産として買っていこうか」

『いや、それはちょっとマズくないか?この時代の者と関わりすぎてはいけないことになってるだろ?』

明石「だーいじょうぶやって。よっぽどなことない限りバレたりしませんわ」

『それでも遠征先まで来てるのは仕事な一環のわけだし…職務に関係ないことをするのはな』

明石「んー、Aちゃんは前々からおもっとったけど、ちょいかたーく考えすぎやなあ」

そう言いつつスタスタと饅頭屋の方へと歩いていく。

『あ、ちょっと…!』

明石「自分な、やる気ないし、いつでもぐーたらしとりますけど、いちおー蛍丸と愛染国俊の保護者でもあるんですわ。だから、最近蛍丸が何回も傷つくっては出陣して…えらい頑張ってるのも知ってるんです」

ニッ、と怪しげな笑みを浮かべて明石がこちらを見る。

明石「だからなぁ、頑張ってる人にちょいとご褒美あげたくなる、そういう気持ち、Aちゃんなら分かりますやろ?」

その明石のことばに、今日の昼の三条の刀剣男士たちが脳裏を過ぎった。

明石「甘いものは、不思議と疲れを取ってくれますさかい、怒られてでも蛍丸たちに買っていく価値はあると思いまへんか?」

『…はぁ。明石が初めて来派の保護者に見えるよ』

明石「そら、おおきに。でも初めてはひどいなあ」

そう言ってケタケタと笑った。
まったく、摑みどころがないとは思っていたがここまでとは。

『では、私も三条と鶴丸に買っていくか。そして明石と一緒に長谷部に怒られるとしよう』

明石「ははは、そら心強いわぁ」

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男爵(プロフ) - 泉姫さん、黒狐さん、ご指摘ありがとうございます。指摘されたところを直しました。 (2017年3月30日 20時) (レス) id: 5e929154b2 (このIDを非表示/違反報告)
黒狐 - 小狐丸の「小」が「子」に、なってますよ! (2017年3月25日 10時) (レス) id: e5ffc2e16a (このIDを非表示/違反報告)
泉姫(プロフ) - 誤字多いですよ。担当じゃなくて短刀 (2017年3月22日 12時) (レス) id: 97d6e4c6a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:男爵いも | 作成日時:2016年4月20日 11時

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