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ゾロside
「眼鏡に涙が…」
服の裾で眼鏡を拭くA。
俺はAの顔を覗き込んだ。
「…ん？」
ゾロ「眼鏡がねぇと雰囲気が変わるな」
眼鏡を外しても童顔だけどな。
ゾロ「俺の顔はぼやけてるのか？」
「この距離だとぼやけてます」
ゆっくりとAに顔を近付けてみる。
するとAは俺から逃げるように後退りした。
ゾロ「逃げんな」
腕を掴むとAは目を見開いた。
ゾロ「ぼやけてるか？」
「…はっきりと見えます」
ゾロ「嘘つけ」
拳１個分くらいの距離まで顔を近付けた結果。
Aは不満そうに頬を膨らませた。
「またからかって…」
そう言うと右手で俺の頬を押してきた。
「近すぎです…」
初めてAに触られた。
俺のゴツゴツした手とは違い、柔らかい。
ゾロ「お前の手…」
すかさず頬に触れているAの右手を握る。
ゾロ「あったけぇな…」
「普通ですよ…普通…」
俺の手から右手を引き抜こうとするA。
そうはさせまいと俺はAの手を強く握った。
「ゾロさん…サンジさんとはまた違う感じですね…」
ゾロ「は？」
「サンジさんも私をプリンセスとか呼びますけど…」
ゾロ「俺を素敵マユゲと同じ括りにすんじゃねぇ」
仕方なくAの手を離した。
あいつのように誰にでもすると思われてたまるか。
俺がこんな事をするのはお前だけだ。
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作者名：トモ | 作成日時：2023年1月27日 16時
