73話 こんな私でも ページ26
ハクsaid
「これだけの怪我で緋龍城から此処までよく来たと思います。
普通なら、息を吸うだけで激痛が身体を駆け巡りますが、この人は呼吸どころか走ったと……
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生きるか死ぬかは今晩が勝負です」
日が落ち、暗くなった部屋
額に浮かぶ汗を拭き取りながら手を握る
呼吸が浅くなった時も、急激に熱が上がった時も
こいつは俺の手を握って離さなかった
たまにこもる強い力に、まだ生きているんだと感じる
医「ハク様、もうお休みになった方が……」
ハ「あぁ……………もう少ししたら…な」
医「…………風邪はひかないで下さいよ」
湯を汲んで来ます、と医者の婆さんが部屋を出て、部屋にはエースの荒い息だけが響いた
もし、こいつが死んだら………
俺はどうすればいい
この感情に蹴りが付かないまま、逝かれたら嫌だ
……まだ、俺は未熟なのか
姫さんもエースも、一人で守れるくらいの力が必要だ
そうやって強くなる為にも
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お前が、必要なんだ
友達より、恋人より、
強い繋がりを感じるのは俺だけか？
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気付けば真っ白な空間に立っていた
遥か先で、一人で歩いているエースの背中が見えた
ハ「エース！！」
大声をあげるも彼女は振り向かない
走って追いかけるもまるで距離が縮まらない
ここはあの世か？
彼奴を連れていくのか？
深い絶望が、心を蝕んでいく
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ふと、気まぐれかのようにエースが振り返った
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『化け物でも、お前は相棒にしてくれる？』
風が彼女の髪を持ち上げる
炎のような朱色の髪はまるで生き物の様にうねり、エースを隠した
そして瞬く間に、彼女を消してしまった
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fruit - ハクのハが八「はち」になってますよ。 (2021年8月11日 0時) (
レス) id: 80d0b24791 (このIDを非表示/違反報告)
コロコロオムレツ - そう、思って頂けて本当に嬉しいです！！ありがとうございます！ (2020年5月6日 17時) (レス) id: b67c3bf95a (このIDを非表示/違反報告)
ハニ(プロフ) - 毎日更新を楽しみに待ってます！！夢主とハクの絡みが面白くて、気付いたらニヤニヤしながら読んでます笑 (2020年5月6日 16時) (レス) id: 8ecca9012c (このIDを非表示/違反報告)
コロコロオムレツ - ありがとうございます！ (2020年5月3日 10時) (レス) id: b67c3bf95a (このIDを非表示/違反報告)
アイ(プロフ) - 続き楽しみに待ってます！ (2020年5月3日 3時) (レス) id: 2782a43946 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コロコロオムレツ | 作成日時：2020年2月23日 11時
