69話 故郷 ページ22
ヨナsaid
木の間からさす、光に目を覚ました
両隣で静かに眠っているハクとエース
二人とも酷い傷を負っているのに、私のことを責めなかった
それどころか、自分はそっちのけで守ってくれた
キツく布が巻かれたハクの足に手を伸ばした
ハ「平気ですよ」
いきなり心を見透かされて驚いた
八「蛇に噛まれたくらいでどーにかなるハク将軍じゃありません。
ちなみに、そっちの次期将軍も狸寝入りしてるだけなんで叩き起こして大丈夫ですよ」
『……バレたか』
パッと反対側を見ると、頭の後ろで手を組み、舌を出して笑うエースがいた
八「さて、起きたらすぐ行きますか」
まるで怪我なんかないかのように立ち上がり、槍を手に取る二人が心配になった
ヨ「あ…あの、ハク、エース」
八「はい？」
『なんですか？』
ヨ「どうして…山を行くの…？何処かの里に降りて食べ物とか薬を…」
八「人里は危険です。たとえ村人が俺らの顔を知らなくても、城の兵はどこにいるともしれない」
『ついでに言うなら食べ物だの薬だのを買う金がありません』
八「スウォンが人相書きなんぞ出してるかもしれませんしね」
ヨ「じゃあ…今どこへ向かっているの？」
八「恐らく、今俺らにとって唯一頼れる場所……
風の部族、風牙の都
俺の故郷です」
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ヨ「エースの故郷……地の部族は駄目なの？」
山道を歩きながら、横に付いているエースに聞いた
エースは槍で肩を叩きながらうーんと唸った
『…地の部族は強い者に従うので、イル陛下にあまり協力的ではなくて……
イル陛下の娘である姫様を匿ってくれるかどうか…
それに比べたら、風の部族は師…ムンドク長老もいるから姫様も馴染めるでしょう？」
少しだけ寂しそうなエースの顔は、帰れない故郷を思い浮かべているのかと思った
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でも、後に気付く
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彼女はこの時既に、別れを告げていたのだと
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fruit - ハクのハが八「はち」になってますよ。 (2021年8月11日 0時) (
レス) id: 80d0b24791 (このIDを非表示/違反報告)
コロコロオムレツ - そう、思って頂けて本当に嬉しいです！！ありがとうございます！ (2020年5月6日 17時) (レス) id: b67c3bf95a (このIDを非表示/違反報告)
ハニ(プロフ) - 毎日更新を楽しみに待ってます！！夢主とハクの絡みが面白くて、気付いたらニヤニヤしながら読んでます笑 (2020年5月6日 16時) (レス) id: 8ecca9012c (このIDを非表示/違反報告)
コロコロオムレツ - ありがとうございます！ (2020年5月3日 10時) (レス) id: b67c3bf95a (このIDを非表示/違反報告)
アイ(プロフ) - 続き楽しみに待ってます！ (2020年5月3日 3時) (レス) id: 2782a43946 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コロコロオムレツ | 作成日時：2020年2月23日 11時
