66話 困る ページ19
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『…………いっ！』
血が固まって張り付いてしまった服を何とか剥がす
ヨ「エース………大…丈夫？」
『ええ、勿論。水、ありがとうございます』
姫様に汲んできてもらった水をかけ、傷口を洗う
さて、どうしよう
開いた傷口から流れる血が止まらない
血の匂いにつられて肉食獣でもでたらヤバイよな
『…あー、姫様暫くあっち向いてもらえます？』
ヨ「…どうして、」
『傷口、焼いて固めるんで』
あんまり見てていい気分じゃありませんよ
そういいつつ、槍の先を火に掛ける
痛いし、熱いし、適切じゃないし
凄く嫌な処置だけど仕方がない
恐怖感を押さえつけ、槍の先を腕に近づける
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が、
「お前、それ以上傷物になったらいい加減嫁に行けなくなるぞ」
ハクが槍を持った腕を掴んだ
『このご時世にそんなこと気にしてられます？』
頭上にあるハクの顔を見上げ、吐き捨てる
ハクはお手本のようなため息を付き、ドカッと私の前に座り込んだ
『？なに、「偶然」ん？』
八「偶然、血止めになる薬草を見つけたから、特別に処置してやるよ」
『…………へぇ』
八「……んだよ」
『いやぁ、ハクにも薬学の知識があったんだなぁ、と「傷口抉ってやろうか」すみませんでした！！！』
ったく、といいながらもテキパキと処置してくれるハクを横目に偶然では片付けられないはずの希少な薬草を見る
探してくれたのかな……
自分に都合の良いように浮かんだ思考に顔が緩みそうになった
『………ってお前自分の傷は！？』
八「俺は後でもいいんだよ。お前より頑丈だから」
『馬鹿！量によっては噛まれて１時間立たずに死ぬ場合もあるんだぞ！？』
八「俺は何処かの馬鹿みたいに怪我の身体を押して、森を駆け回ったりしねぇからな！！」
『いいから自分を優先しろ！毒が回る！』
八「お前こそ、これ以上出血して倒れたらどうするつもりだ！」
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.
『「あぁ、もう！
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お前に死なれちゃ困るんだよ！！』」
見事に揃った同じ言葉
顔に熱が集まった
ハクも顔を背けてこちらを見ない
『て、照れてます？』
八「……黙ってろ」
顔を覗き込もうとした瞬間、頭を捕まれ、首がゴキッと鳴った
首の痛さに悶えている間、ハクは薬草を持って消えてしまった
腕にキチンと巻かれた包帯に目を落とし、思わず愛しさを感じた
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fruit - ハクのハが八「はち」になってますよ。 (2021年8月11日 0時) (
レス) id: 80d0b24791 (このIDを非表示/違反報告)
コロコロオムレツ - そう、思って頂けて本当に嬉しいです！！ありがとうございます！ (2020年5月6日 17時) (レス) id: b67c3bf95a (このIDを非表示/違反報告)
ハニ(プロフ) - 毎日更新を楽しみに待ってます！！夢主とハクの絡みが面白くて、気付いたらニヤニヤしながら読んでます笑 (2020年5月6日 16時) (レス) id: 8ecca9012c (このIDを非表示/違反報告)
コロコロオムレツ - ありがとうございます！ (2020年5月3日 10時) (レス) id: b67c3bf95a (このIDを非表示/違反報告)
アイ(プロフ) - 続き楽しみに待ってます！ (2020年5月3日 3時) (レス) id: 2782a43946 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コロコロオムレツ | 作成日時：2020年2月23日 11時
