朱龍の血を引く少女は「高華の獅子」2

65話 その為に ページ18

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私は何をやっているんだ




ハクは身体を張って姫様を守っているのに




浅い呼吸を繰り返し、痛みを逃すハク





ハ「ち…上等だ」



ヨ「あ…」




八「黙ってしがみついてなお姫さん」




汗をかきながらも、不敵に笑うハクを見て、袋槍を握り直した




『ハク、あんたはここから抜け出すことだけ考えて走って』




ハ「…お前は？」




『…蛇を………』




目を丸くして驚くハクの背中を押す




全身に毒が回る前に抜かないと…




『死ぬのは許さない』




ハ「当たり前だ」




ハクの減らず口を聞くと、地を蹴り、木に掛け登った




なるべく大きな音を立て、蛇を追い返す




木の枝を揺さぶり、天敵である鷲や梟への恐怖を煽る




ハ「やるときゃやるな！」



『あんまりなめて貰っちゃ困るね！』




二人の後ろにピタリと着き、槍を振る




腕の傷が開き、血が滲むが関係ない




ハクの腕の中で不安そうに私とハクを交互に見る姫様にハクが口を開いた



八「俺を道具だと思えばいい」



八「陛下がいない今、俺の主はあんただ」



八「あんたが生きるために俺を使え」





『私は今、貴方の部下だ』



『自由に使って、使えなくなれば即刻切り捨てろ』



『貴方が生き残るなら、命など惜しくない』




八「俺は

『私は






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その為にここにいる」』




二人してそう言い捨て、暗闇へ走って行った




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