二人の心境(♡の場合) ページ6
ゼェハァと茹で蛸化したアズールが、叫ぶリドルにしがみついて「そう…です、か…。」と言った。
リドルは内心ちょっと申し訳なく思った。
こうなったのは数刻前、リドルは白馬を発見した。
アズールは動物言語で話をし、乗せるよう頼んだ。馬に乗って探した方が早いと思ったからである。
馬術部であった事もあり、リドルはすんなりと切り株を台替りにして馬に乗った。
アズールも乗ったが、やっている部活動が異なるためにリドルよりも早くばてた。
休みを入れた方が良かったとリドルは反省した。
馬から降りて、この森に来る前の事を思い出す。
アズールは途中からグロウの話を偶然にも聞いたのである。
拐われたと知ったアズールは、まるで経営破綻を起こしたかのような表情になった。
後に烈火の如く酷く怒った顔をした。
リドルは、アズールはレオナに次ぐAの旧知の仲だと思っている。
しかし、塔を見つけるまでアズールから聞いたAはリドルの知らない面が多くて、少しジェラシーを抱いた。
互いに会う日が多くないのに、行動や性格に関してアズールの方がよく知っていたからである。
塔を登る時にリドルとアズールはヒトデのような粘着力のある物で登った。
雪髪に夜空の星の目をした男が一人いた。
Aだ。
安堵をして、誘拐犯がいないかを警戒する。
アズールでは胡散臭いのでリドルが話かける。
「こんにちは」と末端な事を言うと、Aは同じように返しした。
いたって普通な感じだが、アズールは距離感を感じた。
そして、恐れていた事態が次に出る言葉で明らかになった。
「どちら様ですか?」
Aはリドル達を忘れていたのだ。
リドル達は無論ショックを受けた。
Aはそんなリドル達の表情の意味を露知らずに首を傾ける。
このままAを連れて行っても此方への警戒が強くなると思考したアズールは己の名前を名乗る。
出会った時に戻ってしまった気分になり、イデアの言うセーブデータの削除のシビアさは理解したが、こんな形で分かりたくなかった。
寂しい気持ちになったが、Aは記憶喪失であることがわかった。
自分達の出身の事もしっかりと話す。
この後にAの話題をあげようとした。
Aはゆっくりと話し始めた。
A「父親が外は危険だって、ギャングや自然災害が多いって。
でも、君達はあまり怪我をしてないし酷い病はないのは、対策をしたから。つまり、思う程悪いのみではない。
外に安全な所がある。」
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雪猫 - ♡のアズールとリドルに来て欲しいですね(・ω・) (2022年10月11日 17時) (レス) @page5 id: f747907852 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柳玲霊鑑 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/be moon
作成日時:2022年10月2日 11時