王位継承権が平等に ページ4
肉を食べてルークは一呼吸を置いて、話をする。
ルーク「謎の革命家の正体は未だ掴めていない。だが…その者が革命の主軸で行ったレオナに影響を与える程の人物である事は確かだ。」
レオナは静かに、じっとルークの表情を見る。
ルークが狩りで矢の如く観察力を磨きあげた洞察力で、革命家の正体に見当がついている可能性があると思ってのもある。
しかし、それよりも仕留めるような目ではなく哀愁が漂うのが気になった。
ルーク「昔、休暇に王宮でパーティを行なっていると聞いて参加したが、使用人達が来た時に違和感に感じた。何故ならマスクを着用していたからね。」
当時のルークは気になってマスクを外すと、顔には己を卑下するような言葉が書かれている。油性で魔法で消えにくくさせられているから、魔法士達が消した。
何故こうなったかを聞くと、使用人達は顔を青ざめて誰かに謝罪を、贖罪をするように言う。顔に書いていた通りの行いをしたからこの有様らしい。
しかし、ただ顔に書かれた程度でこの様子になるのは奇妙だ。
パーティ前にスラム街に子供から老人まで謎の革命家について聞いたが、子供達は「言ったら、酷い奴として堕ちるからヤダ。」と、一般の獣人も「あの人の気持ちに背くからダメ。」と戒めか親切として決して言わなかった。
その獣人達は誰も使用人のような顔をせずに、比較的明るい顔だった。
使用人達にも謎の革命家について聞いたが、ガクガクとさらに震えて断固として吐かなかった。
12年程前までは長男が王位継承権第一で、その弟はその次であった。長男に息子ができれば、その息子を次期王とする…
そんな太古からの伝統を壊した者、謎の革命家。
異国でスラム街をレオナと一緒に救った存在とされる。
しかし、使用人達は謎の革命家の話題が出ると恐怖で体が震える。
ヴィルはルークの話を聞いて、腕を組んで疑問に思う。
ヴィル「何故、使用人達がその人を怖がるのよ。」
ルーク「詳しいことは分からない。
でもその日からレオナにも王位継承権が、第一王子と優先順位が平等になった。
理由は王に謎の革命家が『実践と理論』に関する事を話した後に、王は長男優先をやめて演説力と思考力を重点的におくようになった。
王は非常に謎の革命家に感心を抱いたよ。」
結果は良くても人物像に謎が残り、ヴィルとルークはスッキリしなかった。
レオナはAが一体どのようにして使用人達を震え上がらせたのかが気になった。
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雪猫 - ♡のアズールとリドルに来て欲しいですね(・ω・) (2022年10月11日 17時) (レス) @page5 id: f747907852 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柳玲霊鑑 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/be moon
作成日時:2022年10月2日 11時