ツイステ答えを見つけて考えた結論は (ページ16)

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逆さま祭りページ16

パンを試食すると、ふんわりとした食感にデコレーションしたような砂糖の味は見事に合っている。
美味しい。
一つ買うと楽器の音が響き渡る。
楽器はふよふよと浮いている。
浮遊魔法を使っているんだな。
ん？逆さま祭り？

司会者が言うには逆さま祭りは鐘撞き男が住民達を厄災から守り、住民達は鐘撞き男を王様として盛り上げた。
その話から低い地位から高い地位になると。
他の人達が仮面をつけているのは誰か分からないようにするためだと青年が解説した。

仮面舞踏会は確か中世後期フランスが起源で、本来は上流階級の者が、つまり貴族が行うものだ。しかし、逆さま祭りは市民が仮面舞踏会を行える。

嗚呼、だから逆さまなのか。
腑に落ちて頷く。

今更だが青年の名前を知らない。
名前を聞くと青年は「ロロ・フランムだ。」とシワなく言った。
苗字は後からで良いやと思い「Aです。」と言った。
中々厳粛な性格だ。
やっぱ、フロロー的存在なんだな。
俺より歳上で2学年だった。
ノーブルベルカレッジは生徒会があると聞いた。
心の中でガッツポーズをし、生徒会の様子とか聞いた。

それなりに話した頃に「不可思議ですね、魔法って自在に嵐や波を起こすから天気予報いらずです。」と俺は言うと、ロロ・フランムは少し沈黙後いつもより深刻な顔つきで口を開く。

「魔法は厄介なものだ。そうは思わないかね。世の中をこのように騒がせる魔法なんて無ければいい、郷もそう思った事はないかね。」
突然の発言…否、フロローもそのような事を言っていた。ジプシーを殺す、魔女を殺すと。
あまり驚かないのはロロ・フランムがフロローに似てるからだろう。見た目に性格も。
しかし、この発言する人なんて今まで見た事ない。大抵は好きでやってるか宝として大事にする人が多数だ。
だから俺は言った。

「貴方、面白い人ですね。」
ロロ・フランムは虚を突かれた顔をした。

俺も前世で似たように感じていた。第一次世界大戦では呪術での戦争があった。呪いによって苦しんだ人は多かっただろう。それで呪いに畏怖嫌厭するのはあったが、呪いは何が何でも悪いものではないのだ。時には呪いによって救われる人もいるのだ。
それはこの世界でも同じ。
茨の女王がオーロラを眠らせる呪いをかけたのは、万が一にオーロラの強力すぎる魔法でオーロラ自身辛い目に遭わせない為だ。

魔法嫌悪な発言をしたのは何かしら理由がある筈だ。きっと胸を焼かれるような過去があっただろう。