(きれいな)学園長と深海へ ページ10
フカヒレ食べたい。
そう思った。
今、居る所はロイヤルソードアカデミーだ。
臨時教師をしている俺の父親は今、実践魔法を教えている。シングルファザーであるから俺も学校に行かなければならない。
やる事が無いから学園長室へ行く。
廊下は名前に恥じない美しい宮殿のようだった。
前世の宮殿で言えばヴァギンガム宮殿以上。
すれ違いに笑顔で挨拶されたが俺の表情筋は動かないまま挨拶だけをした。
ラギーに鉄の表情で言われるだけある。
多分これはイェン・シッドの血だろう。
あの魔法使いは常に気難しい表情だ。ゲームではお助けキャラとして優秀なんだが。
学園長室に入る。
学園長は俺の父親よりも歳をとっていた。
丸メガネに白髪に白髭と恐らく定年退職まで数歩だろう。
紺色トンガリ帽子…。
真逆…アンブローズ？
そう丁寧に聞くと学園長はちょっと驚いた顔をして頷いた。
何故当てられたかと言うと学園長の姿が予言者マーリンに似ているのだ。
マーリンと言えば、王様の剣。
瞬時にどう言う事か分かった。
ロイヤルソードアカデミーはアンブローズが立ち上げた関係での名前だ。
ちなみにアンブローズ何世？
学園長は「63世。初対面早々に当たるとは頭が良い。否、予言かな？」と優しげに言った。
前のヴィラン少年達からまだ数日経過した程度の俺にこの対応は…
トレイ以来の温かいオーラ！しかも更に強い！
止めろ、俺はまだ成仏するには早いんだ！
あ、尊い…。
心はここまで動いているのに、一向に変化しない表情筋は鉄超えて鋼だと思う。
学園長は「暇だろうし、良ければ好きな所へ案内しよう。」と行きたい所を俺に聞いて来た。
この学校の生徒と言い、先生と言い、良い人多すぎない？
俺は「深海へ行きたい」と言ったら笑顔で「一緒に行こうか」と学園長は言った。
短期間だけだったけど、楽しいものになる筈だ…。
そう思っていたのに。
A「あ、サメ。アンブローズ63世。槍をお願いします。」
俺はアリエルのお父さんが使用した槍を、でっかいサメの脳天にグサッと刺した。
狩の時が来るとは。
サメはロイヤルソードアカデミーに転送させた。
魔法の世界なんだな、ここってと消えたサメを見て思った。
適当に歩いてると俺が入れるだろう壺が倒れて置かれていた。
チラリと出口であろう部分からチラッと見える吸盤のついた触手……
狩はまだ終わっていないだろう…
俺は懐からナイフを取り出した。
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柳玲霊鑑(プロフ) - 指摘有難うございます。しかし、此処だけの話…其れは伏線です。(о´∀`о) (2022年7月27日 22時) (
レス) id: e9bdb0e98f (このIDを非表示/違反報告)
琥雪 - 19話の主人公が、ジェイドを呼ぶとき、ジェットになってますよ (2022年7月27日 15時) (レス) @page20 id: 7cb0ef4db8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柳玲霊鑑 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/be moon
作成日時：2022年4月3日 22時
