スラム ページ6
時は立ち8歳に
？？「金、出せっス。」
開口一番に動物の耳のついた少年がそう言った。
少年はみすぼらしい服とズボンを身に着けていた。
分かったのはたった一つだが、充分此の町の事を知れる。
スラムだ。
お金は持って無いから代わりに水とパンをあげた。
少年はスラムの子で祖母と兄弟が居る。
少年「アンタ、この街じゃ見かけない顔で耳が頭に付いて無いっすけど…何処から来たんスか？」
キャラメル色の髪に暗い茶色のケモ耳の少年は問う。
A「薔薇の国ですね。」
少年「出身スか。」
A「違う。輝石の国が出身。にしても酷い有様ですね。」
トタンの屋根は大分錆び付いてボロだ。
前世、スラムは写真で見たけど実物を見ると辛い。
苦労しているんだね。
衛生面、経済面、倫理面、どれを取っても最悪。此の原因に反抗するリーダーが居れば良いけど。
隣でパン…フランスパンをモグモグと兄弟達に分けて食べる少年を見る。
A「少年、ケモ耳が付いているけど何人？」
少年「獣人っす。此のスラム以外にも獣人はいるっす。」
A「スラム以外？」
少年「夕焼けの草原。木と草が生えてる所。」
ディズニーで言うライオンキングかな？此の国は
何ともあれ現状は分かった。
A「強く生きなさい。」
トレイからお礼に貰ったシナモンドーナツを半分(20個)あげる。
少年は一口すると頬が緩くなった。
王「会えて光栄だ。Aよ。会うのは十数年ぶりだ。」
父親「キングスカラー様、歓迎より書物の件ですが。」
王「そうであった。」
王、獣人だからケモ耳付いているのか。
俺は王宮に着いたものの設備と衛生の良さにスラムとの差を知り、何だかチグハグな気持ちになり、同時に気分が悪くなった。
王族の使用人に此処よりリラックスできるおススメの所ないかを聞いたら、何か勘違いしたのか書斎の方へ案内された。
まぁ、あの場に居るよりはマシか。
今、父親と王様が大事な話をしていると思うし、終わったら直接王様に何政なのか聞けば良い。
暇つぶしに本読むか。
ライオンの歴史。
話の内容は思いっきりライオンキング。
別の書物も取ったけどこれも。
本を次々と手に取ってページをめくるが目当ての内容がない。
思ったけど、寄付金の話が無いし、スラムの話が無い。
胸くそ悪い気持ちになって本を閉じて棚にしまう。
うーん、此の国のあり方に不満を持っている人…否、獣人を探さなければいけない。
俺は使用人の所へ向かう。
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柳玲霊鑑(プロフ) - 指摘有難うございます。しかし、此処だけの話…其れは伏線です。(о´∀`о) (2022年7月27日 22時) (
レス) id: e9bdb0e98f (このIDを非表示/違反報告)
琥雪 - 19話の主人公が、ジェイドを呼ぶとき、ジェットになってますよ (2022年7月27日 15時) (レス) @page20 id: 7cb0ef4db8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柳玲霊鑑 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/be moon
作成日時：2022年4月3日 22時
