手帳を忘れた ページ29
俺は紙にハデス、反乱、何故と書いて閉じた。
まずはハデスがどう言った人物像であるかを知らなければならない。
確かオリンポスで、ハデスは「死んでくれたらいいのに」と言った。
不満が何かしらあったと言う事だ。
おちゃらけた感じのハデスでも現状に不満があった。
何故ボスにこだわった？
他の神が嫌いだった？ならば関わらなければいい。
原因は中。
仕事だろう。
周りがあまり好ましく思わない仕事をしていた。
仕事……
オルト「…さん、A・Aさん！」
俺はハッとする。
ああ、またやってしまった。俺は何かに没頭すると周りが見えなくなる。
A「すみません。何ですか？」
オルト「部屋から出てこないから気になって来たんだよ。お腹が痛かったの？」
A「違います。ちょっと考え事をしてた程度ですよ。」
オルト「なら、いいけど…兄さんを褒めてくれてありがとうね。」
A「事実に過ぎませんよ。」
俺はまたよく考えなきゃなと結論が出ないまま部屋に戻った。
メモ帳を見て、俺は思い出した。
あの手帳を忘れた。
俺の人生で大事な事が書かれている手帳だ。
まずいまずい！
手帳の内容を頭の中で復唱する。
これでは揃わないし、欠ける。
オルト・シュラウドは「血流の低下…心拍数低下…」と淡々と言う。
そして後に「何か、不安な事でもあったの？」と俺の心の核心を突いてきた。
空気が止まったと言った方が正しいだろう。
俺の表情が変わらないが目はいつもより大きく開いた。
此のアンドロイドは思うより優秀らしい。
俺は少し渇いた口を開いた。
A「忘れ物ですよ。マーカーありませんか？」
オルト・シュラウドは机の中から黒いマーカーペンを取り出して俺に渡した。
俺は感謝して一人にするようお願いした。
オルト・シュラウドは素直に部屋から出て行った。
良かった。
俺は重要な物とその説明をしっかりと丁寧に書いた。
A「すみません、心配かけましたね。」
オルト・シュラウドは「いいよ。」と言った。
良い子だ。
開発者はきっと優しい人だろう。
俺はマーカーペンを返した。
A「オルト・シュラウドの兄はナイトレイブンカレッジの生徒だったんですね。」
オルト「うん、学園を知ってるの？」
A「はい。ただあの学園…失礼ですが不良が多いでしょう？大丈夫ですか？」
オルト「うん、兄さんの周りには大人しいクラスメイトが多いから。」
笑顔になって言うオルトに俺はホッとする。
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柳玲霊鑑(プロフ) - 指摘有難うございます。しかし、此処だけの話…其れは伏線です。(о´∀`о) (2022年7月27日 22時) (
レス) id: e9bdb0e98f (このIDを非表示/違反報告)
琥雪 - 19話の主人公が、ジェイドを呼ぶとき、ジェットになってますよ (2022年7月27日 15時) (レス) @page20 id: 7cb0ef4db8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柳玲霊鑑 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/be moon
作成日時：2022年4月3日 22時
