【ツイステ】ディズニーファンは辺りを見渡す。たどり着いたのは… (ページ49)

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誘拐ページ49

「A、自己紹介は良いけど、君にはやっておかなければならない事がある。」
男は困った顔をしてそう言い、Aは耳を傾けようとする。
リリア「A、やる必要はないぞ。」
A「どうしてですか？」

「ヤツに引きずり込まれる」

そう言った途端に男は先程のような和やかさは消え、空虚な瞳をした冷淡な顔になる。
「そこらの子供じゃない(・・・・・・)ね、君。」
「永く生きているのでな。紹介なんぞせずとも、お主の事は見当がつく。Aはやらんぞ。」
男は溜めた空気吐き出して「そうだね、でも…」と上空を見上げる。
風が吹く。風は怒り狂ったように巻き上がりわしらを包み込み、空高く浮かせる。
荒れる中で離さないようにするが、掴んだ腕に硬い感触…人の皮膚の下にある白い骨……わしの手より小さい手骨。

まだ幼い人の骨だ。

ハッとした次にまた別の多くの骨が自身の体を押してくる。魔法で追い払おうとするが、防衛魔法をかけられてしまう。
並の魔法士がかけるようなレベルではない。
また更に天候が荒れ、押し寄せる屍の大波に押される。
Aが此方に向かって「リリア！」と強く叫び、手を伸ばして掴もうとするが触れる寸前で強風と男の放った魔法によって吹き飛ばされた。

目が覚めたら森の外に倒れていた。
この森にAがいる。
痛む背中に耐えて立ち上がる。
何とかせねば。
森に向かって忌々しく睨みつけた。

　遠い記憶で青年…いや、友人にディズニーの話をする。
友人は「お前、本当にディズニー好きだなぁ。」と笑う。
「だって、アニメの始まりと言えば有名なウォルト！マンガの神様の手塚治虫だって、彼のアニメを繰り返し視聴しているんだぞ。」
友人「そのおかげでお前はディズニーシーのモデル国のアメリカの鉱山やイタリアの港について詳しいからな。」

友人と俺は親友でよくディズニーの話をしていた。
親友…征は正義感があって優しくて、人に好かれていて、成績優秀なヤツだ。
征とは一番誰より長い付き合いで兄弟みたいな仲だ。

でも、酷いものだ。
世界は光を生んでも、その光を消さない保証なんてしてくれないんだ。

頭が痛い。
起きるとグレーゴールが不安気に此方を見る。
「大丈夫か？」
それに頷くとグレーゴールはホッとした。
「良かった。お父さん心配したよ。」
父親？
「忘れたかい？私が君の父だよ。」
記憶を探ると確かに長い間の面識がある。
「外は危険だ。帰ろうか」と一緒に家へ帰った。