10話 ページ10
ーーコンコン
マルコ「ん？」
「マルコー」
部屋に入るとすぐにデスクの方へ目を向けるとやはりサンドイッチはそのまま置いてある。
「やっぱりまだ食べてなかったのね」
マルコ「そんなに心配しなくてもちゃんと食べるよい」
「じゃあ、私が食べさせてあげるよ」
マルコ「えっ？」
私は、サンドイッチの皿を下げ、片手に持っているチャーハンを差し出し食べさせてあげようとすると
マルコ「いやいや待てよい」
「だって、マルコが忙しくて食べる時間がないなら、食べさせてあげれば解決だと思って」
そう言うと、マルコは微笑みながら
マルコ「気持ちは嬉しいけどよい」
目をうるうるしてマルコをじっと見つめると
マルコ「わかったわかったよい、食べるから一緒にキッチンへ行くよい」
「わーい」
ーその頃イゾウたちでは
イゾウ「お嬢うちに来てまだそんなに経ってないのに世話焼きだね〜」
ハルタ「俺は可愛いと思うよ」
イゾウ「確かに、じっとするの出来なさそうな感じだしな」
サッチ「それになんだか船の雰囲気も和やかになったよな」
ハルタ「ホントホント」
とわいわいとAの話をしていた。
サッチ「おっ、噂すればだぜ？」
ドアを開けて入ってきたのは、マルコとAだった。
イゾウ「どうだ？お嬢作戦失敗かい？」
「ううん、ある意味成功」
マルコ「お前らかよい、こいつにこんなことさせたのは」
イゾウ「俺はただ、アドバイスしただけさ」
マルコ「お前らもあんまAに変なことを教えるなよい」
ハルタ「別に何も教えてない」
イゾウ「俺たちはあくまでお前のためを思ってな？お嬢」
「うん！！」
クククッと笑いながらイゾウは、手に持っているグラスを置き、ご馳走さんと言って出ていった。
マルコ「A」
「？」
マルコ「いや、心配かけて悪い、飯もわさわざ運んでくれてありがとよい」
「うん！！」
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作者名：鈴麗 | 作成日時：2022年8月24日 22時
