26話 ページ29
それにしても大人りくしてろって言われても暇だしなぁ〜
そう言えばここへ来てからずっとタダ飯食わせてもらってるだけだ…なんか仕事もらえないか聞いてみようかな…
あっ！負傷者の手当くらいなら私でも出来そう！
そうと決まればとりあえず医務室へ行ってみよ
ーーコンコン！
ナース「あら、Aどうかしたの？｣
「いや、その…何かお手伝いができたらなと思って」
ナース「ありがとう、でも大丈夫よ。もう手当はほぼ終わってるから」
「そっか〜」
チラッと医務室のベッドに目を向けるとそこにはおそらくうちのクルー達ではないだろうっていう人達が寝ていた。
にしてもナースのみんな仕事が早いなぁ
さっき運ばれたばかりの人たちの手当をあっという間に終わらせるなんてさすがだ
仕事もらおうと思って来たのに残念すぎる。
やっぱ今日はマルコの言う通り大人しくしてた方がいいのかな〜
仕事は諦めて医務室から退室した。
甲板の方へ戻るとそこには、サッチと
「オヤジの首を取ろうとした人だ」
なんか喋ってるっぽいけど、なんの話ししてるんだろ
じっと見ていたらサッチと目が合ってしまった。
サッチ「A！！｣
「！」
サッチ「こっち来いよ」
えっ、こっち来いよって言われても…
「何？」
サッチ「こいつが新しい仲間だ仲良くしてやってくれ」
「え！？」
？「うるぜェ！！仲間になった覚えねェよ！！」
怒鳴り声にびっくりしてピクんと方が跳ね上がった。
サッチ「おいおい、うちの妹を怖がらせるなよ」
「ビックリしただけだから大丈夫だよ」
？「はっ、大体なんでこの船に女が乗ってんだよ見るからに何も出来なさそうだしどんくさそうだしよ」
うぅ…な、なにも出来なさにどんくさそう…グヌヌ…事実だから何も言い返せないのが悔しい
「じ、じゃあ…！私はマルコに大人しくしとけって言われてたから戻るね！」
それだけ言い残し速やかにその場から離れた。
何あの人怖すぎる…！！！
殺気がすごい…！
それからというもの彼は、この船に乗ってから100回以上にオヤジの首を狙ってめけずに挑んだが、全く歯が立たなく毎回のように返り討ちにされるのだった。
よくもまあ飽きずにやるよね、ある意味すごいや
「そろそろ諦めたら？」
甲板に座り込んでいる彼に話しかけるが、安定の無視。
「嫌なら無理に仲良くしようとは言わないけど、でも自分自身を大事にした方がいいよ」
？「うるせぇよ！失せろ」
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作者名：鈴麗 | 作成日時：2022年8月24日 22時
