片想いとサイダー [松田陣平]

41話 ページ43

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松田くんは困り顔で髪をくしゃっとする

どうして松田くんがそんな顔…






「違いますっ…松田さんは泣いてる子に声をかけただけで…普通は記憶に残らないものですからっ」






私の言葉を聞いてもなお申し訳なさそうにしている松田くん

こんな顔してるところ初めてみた…

ど、どうしよう……







「ほんっとに気にしないでください、
むしろ思い出してくださったことに驚いていて…」

松「いや…」






あぁ、困らせてしまってる

こんな顔させたくなんかなかったのに…






「本当に大丈夫ですから、さっきはありがとうございました…じゃあ私帰りますねっ、お疲れ様です」






これ以上一緒にいても、もっと松田くんを困らせるだけだと思った私は思わず早口になる







それと、もう耐えれない…

松田くんが目の前にいるだけで緊張するのに
2人きりでお話なんて








松「いやさすがにこんなとこで1人の女かえすほど
ばかじゃねー、送る」

「へっ…あ、お家すぐそこなので！」

松「うるせー」






私の気持ちに追い打ちをかけるとんでもない発言

えっ、幻聴？

松田くんは私の返事も待たずに歩き出してしまった






もう私の心臓はいつ止まってもおかしくないくらいドキドキしてるのに…

"送る"なんて…

思わぬ展開にショート寸前の脳内








今日命日かも……

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