両片想いとサイダー[松田陣平]

77話 ページ30

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今日は1日内勤の日

午前中の事情聴取が終わり、午後は夜まで書類作成にあたる

割と忙しくお昼はおにぎり1つですませてしまったからか、まだ15時だというのにそこそこの空腹感に襲われる…笑







ｶﾀｶﾀ






ひたすらキーボードを打ち仕事を片付けていくんだけど…

こんなふうにしている間もやっぱり頭の中には松田くんがいて…

そういえば朝会ったきりだなぁなんて考える







いや、今日はむしろそれでいいのかもしれない

高木さんのせいで恥ずかしい思いしちゃったんだから…

昨日のこともあるし…







伊「舞原！」

「へっ、あ、はい！」







ぼーっと考え事をしながら手を動かしていた私の耳に突如聞こえた明るい声

顔を上げると、デスクを挟んだ向かい側に私をじっと見つめる伊達さんが立っていた







伊「今から資料室で探しもんがあるんだけどよ、
もしいけそうなら手伝ってくんねぇか？」

「大丈夫です！手伝いますよ！」

伊「わりぃな！」








あまりにも目を開いて見てくるから何事かと思ったけど、ただの頼み事だったみたい

さっとデスクの上を片付け立ち上がり、
部屋を出ていく伊達さんの後を追う






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伊「なんかぼーっとしてなかったか？笑」






横に並び廊下を歩いていると、
伊達さんは眉を下げて笑いながらこう言った

バレてたんだ………






たしかに少しぼーっとしてしまっていたけど…

松田くんのことを考えて気が緩んでいたなんて絶対に言えない…！








「…そっそんなことないですよ！」

伊「そーか？」

「そうです…！」

伊「そーか」







思っていたよりすぐに納得してくれた伊達さん

ちょっぴり面白くてつい笑ってしまいそうになった

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