両片想いとサイダー[松田陣平]

73話~松田side~ ページ26

松田side
_



萩「改めて要するに…帰庁の際、陣平ちゃんの後を追って
階段を登ってたAちゃんが絶妙なタイミングでつまづき、またまた絶妙なタイミングで振り返った陣平ちゃんの胸にダイブしたと………」

松「……まぁ」





一部始終を言い終わると顎に手を当てながらニヤニヤしだしたハギ

なんか…うぜーー






萩「んで、お互い顔を真っ赤にしてその場を去ったと…」

松「…」

萩「いやおもしろすぎる」

松「おい」






まじで笑ってんじゃねーぞ…






萩「てめぇなに笑ってんだよ、みたいな顔してるけどさ、申し訳ないけど顔真っ赤よ」






ハギの言葉を聞き手の甲を額に当ててみると認めたくはないが明らかに普段より熱い

なんだよ、あいつのこと考えただけでこんなことなるとか…まじでらしくねぇ







松「いやこれはっ、別に……」

萩「あのさぁ、正直気づいてるっしょ？自分の気持ち」







ハギは弁解しようとした俺の声を遮りさっきとは違う真剣な顔で話し出した







_







……気づいてるに決まってんだろ

あいつといるときの自分が自分じゃねぇようなあの感じ…

分かってんだよ

ただ、なんとなく間がわりぃっつーか、認めたくねぇっつーか…







松「俺はああいう女タイプじゃねぇし…」







なんてだせぇ言葉しか思いつかねぇ

74話~松田side~→←72話~松田side~

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す