両片想いとサイダー[松田陣平]

61話 ページ14

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…どうしよう






さっきは現場にいたからそれどころじゃなかったけど、
今になって久々の松田くんに手汗が止まらない…

こんなに緊張するものだったっけ…






隣の運転席にいる松田くんに視線を移す…

切れ長の綺麗な目がサングラスの隙間から差し込む夕日に照らされて眩しいくらい煌めいてる

綺麗だなぁ…なんて分かりきったことを改めて思ったりして






かっこいい…







松「なんか久しぶりだな」

「へ……あ、そうですね/」







知らず知らずのうちに松田くんの綺麗な容姿に見とれてしまっていた私

突然の松田くんからの言葉に緊張からか言葉が詰まる







「ここ最近一段と忙しかったですね…」

松「そーだな」






だから今松田くんと会えて嬉しい、
なんて口が裂けても言えないけど…






松「お前、千葉と仲良いんだな」

「は、はい…警察学校時代の同期で…」

松「ふーん…」







松田くんの口から出てきた"千葉"という思いがけない名前に少し驚く

松田くんの前で千葉くんと話したことそんなに無かった気がするけどな…






ちらりと松田くんの方を見ると、
自ら聞いてきたわりに少し曇った表情を浮かべていた

…私おかしなこと言ったかな







「ど、どうかされましたか…？」

松「別に…」






言葉とは裏腹に松田くんは明らかに間が悪そう……というか機嫌が悪い…？

どうして…

こんな風になる松田くんを見たことなくて困惑状態になりつつも声をかけようと試みる、







「あの…、」

松「…」







ま、まさかの無視…！！







どれだけ考えても、自分の発言を振り返ってみても、
松田くんがこんな表情になる理由が分からない…







松「こっち見んな…/」

「へ…」






どうしたらいいか分からなくてただただ松田くんを
見ていた私に降りかかってきた少しぶっきらぼうな言葉






まっすぐ前を見つめながら運転する松田くんの横顔が
夕日に照らされているからか赤く染ってる気がした

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