ハイロー短編集

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あの日から、私の人生は歪んでしまった。


お兄ちゃんの恋人美保さんが暴行を受け、自 殺未遂、

そして、それを受けて、お兄ちゃんは暴力沙汰を起こし、警察に逮捕された……





ｶﾗﾝｶﾗﾝ


夜勤を終えて、やってきたのは、居心地のいいお店のITOKAN。

「いらっしゃい」

「おはよ、ナオミちゃん」

「疲れてんな、A」

「ふふ、、そう？」

「今日夜勤明け？」

「うん、お腹空いちゃった」

「何する？」

「オムライス」

「ん、待ってな」





自分の周りは、掌を返したような態度をとった。

それも、致し方ないのだろう。

元々居るようでいないも同然だったし。



そんな中でも、兄の友人達は変わらずに接してくれる。

いや、以前よりも気にかけてくれている。



でも、それに、言い得ない感情を抱いている。




ｶﾗﾝｶﾗﾝ

「いらっしゃい」

入ってきたのは、コブラさん。

兄の友人。

「…よお、A、久々だな」

「……そう、だね」

なんだか、気まずくて、彼と視線を合わさない。

出してもらったオムライスを黙々と食べる。





家へ帰ると、

手紙が1枚。

宛先も差出人の名前はない。

訝しげに思いながらも開封する。

「……っ！？」

中を見て驚愕した。

その手紙は、兄ノボルからだったから。


「………何してんのよ」

そして、読まなきゃ良かったと後悔した。



ーーーーーーーーーー
Aへ

すまない。

俺のことは、死んだことにすればいい。

悪かった。

ノボル

ーーーーーーーーーー



どうして、いつも、身勝手なの……？
その場にずるずると座り込む。





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