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「先輩、」
〈怪我ない?〉
「大丈夫ですこのくらい、!」
泣きそうな自分をこらえて明るく振る舞う
〈無理せんで〉
でもその言葉で、抱き締められた嬉しさで涙がこぼれた
「…っ、」
〈俺いつも体育館来るんやけどなんで気づかんかったんやろな、ほんまごめん〉
〈Aちゃん、〉
「へ?」
名前、なんで知ってくれてんねやろ
〈中学同じやから名前くらい知ってるよ笑
望が今年の後輩に同中の可愛い子が居るって言ってたからさ〉
お世辞でも先輩から言われたら嬉しかった。
重岡先輩は私の初恋やから、
憧れやから。
.
〈ん、泣き止んだ?〉
「….はい!」
〈ほな、立てる?〉
そっとさっと差し伸べられた手にキュンキュンして
「ありがとうございます」
掴んだ手の大きさに胸がぐっと痛くなった
.
『A、!』
恋はタイミングってこういうことなのかもしれない
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作者名:少女A | 作成日時:2017年9月7日 0時