笑う門には恋きたる (ページ2)

今日:3 hit、昨日:7 hit、合計:6,688 hit

2 ページ2

『西畑大吾です、よろしくお願いします』

丸メガネが良く似合うかわいらしい男の子

"じゃあ～、その空いてる席座っちゃって"

見事に私の隣。

『よろしくね』

「うっ、うん」

久しぶりにクラスメイトとお話をするのは緊張するものだ。

.

『なんて呼べばいい？』

「んー、Aとか」

『んじゃ、そうするわ！俺は大吾とかなんでも』

「おっけ！大ちゃんて呼ぶね」

.

私がこのクラス最大の標的だということに彼は気づいていない

.

放課後、みんなが帰ったあと

お決まりの、

「痛っ、」

～今日の愚痴をボールに込めて私にぶつけましょうコーナー～

と名付け、女子の所謂、悪口を淡々と聞かされる。
それもボールとともに。

.

「おかげでアザだらけだよ、」

もう何も思わない。

慣れたんだ、この状況に

.

帰り道、天気は雨

傘はもちろん …無い

.

「走って帰ろっ」

そう思って下駄箱を出た瞬間

雨やんだ？

.

『風邪ひくで』

そこには傘をさした転入生。

「何してんの？」

『そっちこそ何してたん？』

「答えてくれたら言う」

『Aの事待ってた』

.

おやおや、素敵なスクールライフはじまりの予感