検索窓
今日:1 hit、昨日:10 hit、合計:422,189 hit

75日目。 ページ48

それからと言うもの、ヒソカさんは結構な頻度で私の店に来ていた。
それも、絶対にイルミと鉢合わせない時間に。
イルミが帰って少し経った後、まるで見ていたかのように入ってくる。


「来ちゃった♦」

「来ちゃったじゃないですよね?!」

いや、彼もそこまで暇じゃないだろうし、多分たまたまだとは思うけども。
それでもイルミと会った直後にヒソカさんと会うのは中々にこう、疲れると言うか。
あの宣言をされてから暫くは警戒していたものの、ほぼ毎日顔を合わせて駄弁っていたら何とは無しに警戒心なんてものは消え去っていた。平和ボケした頭だと言うことはよく分かっていますとも、ええ。

「それはそうと、そんなに毎日来たところで収穫はないですよ」

「随分仕事がゆっくりな情報屋なんだねえ♠」

「うっ、すみません。でも他の案件も今ちょっと切羽詰まってまして……あと正直全然気乗りしてないのもありますね」

「他?早めに解決してくれないと我慢できなくなっちゃうかも……♠」

「ええ?!いやそのすみません許してください、まあ簡単に言えば浮気調査なんですけど」

「えっ?」

「浮気調査です。うちは元々情報屋って言うより、一般人の小さい事件を解決する探偵みたいな感じのところなので……」

「……♠」

「いやあのそんな、そんなに衝撃でした?!一応看板の下の方にちっちゃく書いてますよね?!」

「……そうだっけ♠それにしても、もっとハンターの利用者が多いところかと思ってたよ♣」

「それはイルミが来てるからですよね」

「……♦」

「うちの店、イルミが来るまでハンターの利用者はほぼ居ませんでしたよ」

「……そう♣」

「そ、そこまでこいつ本当に雑魚なんだな、みたいな目で見なくても」

「うーん、オーラが薄いなあとは思ってたけど、本当にそこまでだったとは……♠」

「ぐっ、どうせ私はペーパーハンターですよーだ」


この時の私はヒソカさんの最初の目的も忘れていたし、そもそもイルミはとっくに帰ったと思っていた。
そのため、談笑しているその瞬間にドアが突然開くなんて予想もしていなかったし。

「ねぇ、俺さっき携帯忘れたと思うんだけど……は?ヒソカ?」

イルミとヒソカさんが鉢合わせしてしまう状況になるとも思っていなかったのだった。

76日目。→←74日目。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (816 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1041人がお気に入り
設定タグ:ハンターハンター , イルミ   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

バナナ - とっても最高でした!!有難うございます!!更新待ってます!! (2022年9月20日 2時) (レス) id: e7b90db1c1 (このIDを非表示/違反報告)
どらやき(プロフ) - 孤歌さん» ありがとうございます!面白いと言っていただけて嬉しいです……!これからもよろしくお願いします! (2018年7月3日 23時) (レス) id: a2747e3aed (このIDを非表示/違反報告)
どらやき(プロフ) - みーたんさん» コメントありがとうございます!ぜひ続編でもお付き合いいただけると嬉しいです! (2018年7月3日 23時) (レス) id: a2747e3aed (このIDを非表示/違反報告)
孤歌(プロフ) - 初めまして凄く面白いですね!更新待ってます(゜∇^d)!! (2018年7月1日 15時) (レス) id: 5a595ce298 (このIDを非表示/違反報告)
みーたん - 一言で言うとやばすぎますね (2018年6月24日 20時) (レス) id: 46104a2fe8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:どらやき | 作成日時:2016年1月24日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。