68日目。 ページ37
「最近さあ、つまらない依頼が多いんだよね」
「ええ、いきなりどうしたの。イルミが仕事に文句言うとか珍しいね」
「雑魚の処理みたいなのが多くて。報酬金はその分低めだし、妙に遠方の依頼が多いし」
「えっ、でも飛行船あるでしょ?」
「あるけど、面倒くさいし、遠いと時間かかるし、金にはならないし」
「そ、そう……イルミの普段の給料って私の年収とそんな変わらないから、なんの共感もできないわ……」
「えっ、君それでどうやって生活していってるの?」
「むしろ貴方はそんな大金を何に使ってるんですかねぇ?!一人暮らしだとほら、食べるのがめんどくさくてご飯抜いたりするじゃん」
「めんどくさくなくても抜いたりするけど。まあ食べなくても死なないしね」
「なるほど、それでそのプロポーション」
「君はご飯を抜いてもその体型なんだね」
「うるさいな、凡人の遺伝子舐めんなよ」
「舐めてないよ。ゾルディックだって特別痩せやすい遺伝子じゃないのはミルの体見たら分かるでしょ」
「そりゃそうだけどさあ!なんか微妙に納得いかないわ」
「そんなこと言われても」
「いや、もういいよ、こうなったらイルミにもうちょっと肉を付けさせる作戦開始するから」
「やめてね」
「良いじゃんちょっとくらい太ったって!私が作ったお味噌汁を毎日飲んでください!!」
「……味噌汁か、まあそれくらいなら」
「えっ」
「は?」
「プロポーズ……」
「は、何?ついに頭やられたの?」
「え、あ、ああ、そうか、イルミこれ知らなかったのか。あのさ、私の国ではこれ逆プロポーズみたいなものなんだけど」
「……」
「いやその、まさか知らないとは思わず、肯定が返ってくるとも思わず」
「それのどの辺りがプロポーズなの」
「作った味噌汁を毎日飲んで欲しい、イコール毎日一緒にいて、イコール結婚しましょう……みたいな?」
「もうほぼ毎日一緒にいるよね」
「まあそうなんですが」
「別に結婚しなくても毎日味噌汁作れば良いじゃん」
「え」
「何」
「……イルミに?」
「そうだよ」
「……」
「……なんで黙るの」
「嬉しいのかそうじゃないのか分かんなくなって混乱してる」
「……」
「じゃあ毎日お味噌汁作るね」
「うん」
「はぁ……いや待てよ。よくよく考えればこれでイルミが此処に毎日来る理由が出来たってことだね?!超ラッキーじゃん!!」
「あ、しまった」
「しまったじゃねえよ!!」
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バナナ - とっても最高でした!!有難うございます!!更新待ってます!! (2022年9月20日 2時) (レス) id: e7b90db1c1 (このIDを非表示/違反報告)
どらやき(プロフ) - 孤歌さん» ありがとうございます!面白いと言っていただけて嬉しいです……!これからもよろしくお願いします! (2018年7月3日 23時) (レス) id: a2747e3aed (このIDを非表示/違反報告)
どらやき(プロフ) - みーたんさん» コメントありがとうございます!ぜひ続編でもお付き合いいただけると嬉しいです! (2018年7月3日 23時) (レス) id: a2747e3aed (このIDを非表示/違反報告)
孤歌(プロフ) - 初めまして凄く面白いですね!更新待ってます(゜∇^d)!! (2018年7月1日 15時) (レス) id: 5a595ce298 (このIDを非表示/違反報告)
みーたん - 一言で言うとやばすぎますね (2018年6月24日 20時) (レス) id: 46104a2fe8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:どらやき | 作成日時:2016年1月24日 18時