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54日目。 ページ19

三十万ジェニーというのはどうやら冗談だったらしく、彼はいつもの胡散臭い笑みを浮かべながら、割とのんびりした様子で滞在場所へと連れて行ってくれた。

いや、追われてるんだけどなあ。
もう少し急いで欲しかった。なんだろう、このほのぼのとした空気は。

「で、どういうことなの?」

「へっ?」

滞在場所に着くや否や聞かれた言葉に、思考が一瞬ついていかなかった。

「へっ?って、追われるようになった経緯とかさ」

「あ、ああ……迷惑な勘違い男にお断りのメールを送ったら逆ギレされて……」

「はあ?」

目の前の笑顔が、一気に呆れた顔になった。

そりゃまあそうだ、今思い返せば、死ぬほどくだらない理由だし。

いや、相手はどんだけ短気なんだよ。
ていうか、私何も悪くなくない?!ほら、メール送ったのもイルミじゃん!私じゃないじゃん!

シャルナークさんにそのことを伝えると、彼は更にうんざりした顔になった。
おーおー、いつもにこやかな好青年が台無しである。

「それでですね、えーっと色々手を貸してくれていたヒソカさんに全てを丸投げして逃げてきたと」

「待って待って、なんでそこでヒソカ?あいつ生きてたの?」

酷い良いようである。

「いや、というか、イルミ=ゾルディックが代わりにメールを送ったってところもさっぱり分からないんだけど。君はあいつとどんな関係なの?」

あ、そっか、シャルナークさんは知らないんだった。だめだ、全く気が回ってなかった。


「えーっと、とりあえず、これまでの事情なんですけど」

イルミに惚れた時のことからヒソカさんがしてくれた協力まで、洗いざらい話す。

この人はこういうところでは意外と口が固いし、そもそも話されて困る話題でもないし、と思っていたら、つい話しすぎたらしい。

ノロケから修羅場まで、全てを話し終わる頃にはシャルナークさんの表情筋は死んでいた。

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設定タグ:ハンターハンター , イルミ   
作品ジャンル:アニメ
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バナナ - とっても最高でした!!有難うございます!!更新待ってます!! (2022年9月20日 2時) (レス) id: e7b90db1c1 (このIDを非表示/違反報告)
どらやき(プロフ) - 孤歌さん» ありがとうございます!面白いと言っていただけて嬉しいです……!これからもよろしくお願いします! (2018年7月3日 23時) (レス) id: a2747e3aed (このIDを非表示/違反報告)
どらやき(プロフ) - みーたんさん» コメントありがとうございます!ぜひ続編でもお付き合いいただけると嬉しいです! (2018年7月3日 23時) (レス) id: a2747e3aed (このIDを非表示/違反報告)
孤歌(プロフ) - 初めまして凄く面白いですね!更新待ってます(゜∇^d)!! (2018年7月1日 15時) (レス) id: 5a595ce298 (このIDを非表示/違反報告)
みーたん - 一言で言うとやばすぎますね (2018年6月24日 20時) (レス) id: 46104a2fe8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:どらやき | 作成日時:2016年1月24日 18時

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