【H×H】イルミと結婚したい情報屋。2

54日目。 ページ18

ホテルを出てそのまま走り、5、6キロほど走った頃にはいつの間にか夜は更け、午前零時になっていた。

角を曲がってまっすぐ、そのまま突き当たりを右へ。

情報ばかり集めて過ごしてきた私の体力は、ハンター試験を受けた当時よりかなり落ちていて、かなりつらい。

死ぬ確率が大幅にアップするのでもちろん止まりはしないが、翌日の筋肉痛はまず間違いないだろう。なんだかなあ。


――おっと、行き先が近づいてきた。
幻影旅団のアジトではなく、シャルナークが最近滞在している場所。宿屋の角を曲がって……

どかんっ！
漫画のような派手な音を立てて、誰かとぶつかった。

「すみません」

「こ、こちらこそ……ってあれ？」

なんか聞き覚えのある声、って

「シャルナークさん！！」

「うわっ、でっかい声で叫ばないでよ」

「う、すみません。あの、実は私シャルナークさんを探してて」

「へえ？それまたなんで」

「あーっと、イルミのお父上に狙われて他に行くあてがなく……」

「いや、俺を頼ってこられても困るんだけど」

「そこをなんとか」

「なんで俺が仲間以外に手を貸さなくちゃいけないの？」

「そこをどうにか」

「他に友達いないの？」

「マジでやめて」

それ以上言われたら心が折れるぞ。かつての親友はみんな故郷で楽しく暮らしてるからな畜生。

「分かったよしょうがないな、またどうでもいい理由で追われてるんだろうけど話くらいは聞いてあげるよ」

「恩にきる！」

なあんだやっぱり優しいじゃん！


「三十万ジェニーね」

「？！」

前言撤回、こいつは鬼畜だ

54日目。�□�←53日目。��

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す