慎太郎side ページ19
.
.
ビクッと体を震わし、思考が停止した。
「A！？」
幸い、Aの足元近くにそれは当たっただけだった。
俺の銃ではない。
じゃあ、誰の………
彼女の後ろには、銃を構えてニヤリと笑う男。
「お前かよ」
スーツ姿にオールバック。
いつもと変わらないイラつく雰囲気を身に纏い、
今回ナイフではなく銃を握ってるソイツ。
銃口はA……ではなく、俺に向けられている。
「俺の事、大好きだな」
すくむ足を震わせている彼女を挟んで向かいにいる男は、俺の言葉にふっ、とナメた笑い方をする。
��前に言ったよな��
銃を肩にカチカチと叩きながら余裕そうに俺をみる男は、��また改めて殺しにくるって��と舌なめずりをした。
『なに…どういうっ、！』
「A！」
その言葉を聞いて彼女は俺に背を向ける。
…なにしてんだ。
『貴方、誰よ』
オールバックの髪の毛を整えたソイツが、Aを睨む。
��お前を殺せと言われてる��
そう言った瞬間、彼女の背中がビクッと震えたのがわかった。
「A、真に受けるな」
『あの人に言われたの？』
Aの言葉に男は呆れた顔をする。
��父親に嫌われて可哀想な娘だな��と。
『は…？』
ただの挑発。乗ったら負けだ。
俺が1歩、Aに近づくとすぐ察知した男は再び銃口をこちらに向ける。
��総理大臣になる為に家族を殺すなんて、イカれてるよな。でも俺は嫌いじゃない、そういうの。��
俺に向けていたそれをAに変えたソイツ。
『あんなの父親じゃない！！』
「＿＿＿＿っA！」
俺の駆け出したタイミングとAの声が重なる。
銃声が駐車場に響き渡った。
俺の腕の中にいるAは…無事か。
田「慎太郎…！？A！！」
あぁ、………樹だ。
一気に力が抜けて床に足を付けた俺に樹が心配そうに駆け寄る。
なんだよ、俺が殴られた時はそんな顔しなかったくせに。
Aも……なんで泣きそうな顔してんだ。
「A……大丈夫か？」
『やだ………慎太郎…っ…』
あー、痛てぇ。
腹から何かが流れてるのがわかる。
「樹……アイツを、」
田「わかったから！！黙れ！」
どんどん遠のく意識。
俺の前に立つ樹の背中と
Aの泣き顔が最後に覚えてる景色だった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 567人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蝶-アゲハ-(プロフ) - ちょりこさん» ありがとうございます！私も半年かけて書いた作品が終わったのは達成感もありますが、寂しさも感じてます😭またたまに読み返してカッコイイSPくん達を補給していただければと思います！！楽しい作品と言っていただけて嬉しいです！🙇♀️ (2022年11月27日 17時) (
レス) id: baea928cde (このIDを非表示/違反報告)
ちょりこ(プロフ) - 完結おめでとうございます！毎回カッコイイたろを楽しみにしてたから 、終わってしまうのはちょっと寂しいですね 。でも楽しい作品でした！ (2022年11月26日 23時) (レス) id: 08dc60e7e6 (このIDを非表示/違反報告)
蝶-アゲハ-(プロフ) - ぁぃさん» ありがとうございます😭😭ぁぃさんのお話も大好きです！いつも楽しく読ませていただいてたのでコメント嬉しいです꒰( ˙ᵕ˙ )꒱ありがとうございます！ (2022年9月30日 8時) (レス) id: baea928cde (このIDを非表示/違反報告)
ぁぃ(プロフ) - 今読んでいる作品でダントツ大好きです🥲♡ (2022年9月30日 2時) (レス) @page23 id: 8766758dd0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蝶-アゲハ-
| 作成日時：2022年8月10日 0時
