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2年前のことだった。
実家に戻って昔の写真を全て処分した後、先輩に国際手配犯が米花中央病院に入院してると電話があり、そちらに向かう事にした。
「退院したら、こちらに送検する見込みだ」
「じゃあ手続きしてきますね」
「頼む」
そう言われてパソコンを開き、カタカタと音を立てながら文を創り上げていく。
アメリカに送る文書を書き終え先輩の方を見れば何かを持ちながらこちらに歩いてきた。
「拾った」
「なんです、それ」
「爆弾」
「はぁっ!?!?」
真顔でさらりという言葉ではないだろう。
というかなんでそんなものが病院に、というかなんでそんなもの見つけて普通に「子猫拾ってきました」ノリで話しかけてくる!?
とりあえず別室を用意してもらって何故か爆弾処理の工具を持ってる先輩が解体をし始めた。
比較的簡単なものらしく悠々としている。
本当にこの人はハイスペックだなと思いながら警察に連絡をする。
「『勇敢なる警察官よ…君の勇気を称えて褒美を与えよう。もう一つのもっと大きな花火の在り処のヒントを…』」
「先輩?」
「『表示するのは爆発3秒前…』」
見れば、爆発物の画面に映し出されたものでそれを読み上げているらしい。
「『健闘を…祈る』?…ってまだ他に爆弾が!」
「ん?何か言ったか?」
「って、ああああ!!!解体しちゃったんですか!?どうするんですか!ヒント分からないじゃないですか!!」
「安心しろ、そんなものなくても時期に解決する」
「…え?どういう」
そうすると先程かけた警察から電話が来た。
話を聞くと毎年送られてくるイタズラのFAXがあるらしく、一年ごとに3、2、1とカウントダウンできていたそうだ。
今年は数字ではなく
『我は円卓の騎士なり、愚かで狡猾な警察諸君に告ぐ…。本日正午と14時に我が戦友の首を弔う面白い花火を打ち上げる。
止めたくば我が元へ来い、72番目の席を空けて待っている』
「情報提供ありがとうございます、白鳥警部。我々FBIも協力させていただきます…えぇ、では」
「観覧車か…」
電話を乱雑にきればそう呟く先輩。
携帯で観覧車を調べると杯戸町のショッピングモールにある大観覧車が1番この辺で規模が大きいそうだ。
「つばさ、行けるか?」
「はい、任せてください」
工具を一応先輩から受け取り、バイクで急いで向かう。
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作者名:はづき | 作成日時:2017年6月7日 19時