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コナンSide
本当に神出鬼没な人だと思った。
まさか京都で、しかもあのタイミングでつばささんと会うなんて露にも思わず。
ただ、ひとつ気がかりなのが
『あ、小さくなってる』
俺を見つけてそう言った彼女の言葉
それが何を裏付けるか分からないがここで彼女を縛り付けて少し様子をみようと無茶なお願いをした。
勿論、俺だけじゃ何も出来ないからそれがなくても頼んでいたけれど
つばささんは背負っていた刀袋らしき物に触れることはせず目の前の敵を見据えていた。
「えっ」
一瞬だった。
あれは確か居合いの身のこなし…
手刀で1人の男から刀を奪ったつばささんは峰を相手に向けるように構え、その瞬間大きな風を巻き起こした。
速すぎて、何も見えなかった。
男の中で1番大柄な奴が一瞬で吹っ飛ばされた。それを見たほかの奴らは腰を抜かし降参した。
「な、なんやこのお姉さん…強すぎや」
「…そ、そうだね」
凄いという感情の他に
なぜか、既視感があった。
つばささんのこの姿を見たのは初めてのはずなのに…
(どうして…)
その後無事、事を終えつばささんは姿を消していた。それと…
「えっ、村正がない?」
「ああ、どうやらあれは盗品だったみたいでなぁ。また誰かに盗まれたんか?」
「いえ、我々警察が持ち主の所に返しましたよ」
「えっ、そうなんですか?」
綾小路警部の言葉に動揺する刑事
どこか疑問点があるが……
「にしても、あの姉ちゃん凄かったなぁ」
「あ?つばささんの事か?」
「おぉ、まるで殺陣を見てるみたいだったわ」
「殺陣………」
そうだ、あの時……
「ゆうさんの…殺陣だ」
「ん?どした工藤、顔真っ青やで?」
まさか、まさか……まさか!
「おい、服部。前に話しただろ。
今は活動休止してるけど俳優のゆうさんが俺の正体を知ってるって」
「おぉ、黒ずくめのやつらの可能性が高いんやろ?」
「あぁ、そしてつばささんは俺にあった時にこう言った。
『小さくなってる』って…」
「………まさか工藤!お前…」
「ああ……恐らく、ゆうさんとつばささんは同一人物だ」
どくん、と心臓が大きく鼓動した。
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作者名:はづき | 作成日時:2017年6月7日 19時