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みんなとは同年代なのが幸いしたのか、わたしが専属のメイクとして働きはじめてすぐから仲良くなれた。
特に康二くんは懐いてくれて…というか、甘えてくれて。
仕事関係なく遊びに行ったりもする。
阿部ちゃんも男の巣窟にいるわたしを気遣ってか、柔らかい雰囲気でいつも優しく接してくれて、同い年なのにお兄ちゃんみたいな存在。
もちろん他のメンバーとも仲がよくて、4人いるメイクの中でわたしを指名してくれることもしばしば。
だけど、
目黒くんだけは。
「指名してくれない……」
「そんなキャバクラじゃないんだから」
「ちょっと！照！！！」
もう黙っててよ！って阿部ちゃんが照くんに怒る。
ごめん、っていいながらビールを煽る照くんは苦笑いしていた。
「ほら、めめは優しいから、自分まで Aちゃん指名したら負担になると思ってるんだよ」
阿部ちゃんの言うとおり。
確かに、そうかもしれない。
グループみんな優しい人たちの集まりで。
みんながお互いを思いやってる。
誰かさん(康二くん)がわたしじゃなきゃ嫌だ、なんて言うわがままを毎回言ってスタッフさんを困らせてるのを見てるから、目黒くんは気を遣ってる。
そう、思いたい。
けど、
「聞いちゃったんだもん…」
「なにを！？」
ぽつり、と言ったことに阿部ちゃんが大袈裟に反応する。
あー、これ言っちゃ不味いかな、なんてぼんやり考えるけど言葉は止まらなかった。
「わたしの視線が、痛いって」
ふたりの動きが止まった。
正確には固まった。
でも、続けずにはいられなくて。
「もー好きなのもばれてるし、彼女いんのにウザいってきっと思われてるし、視線が痛い、って愚痴も聞いちゃったし」
ほんと、なんで好きなんだろう、
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作者名：葵
| 作成日時：2023年10月16日 1時
